内容説明
上京したとたん、金を騙し取られて無一文になった千華は、銀座のクラブ「セビリア」の社長に拾われる。ナンバーワンホステスの繭子から「体を売らずに男から金を引き出す」テクニックを教わった千華は、やがて売れっ子のホステスへとのし上がっていく…。美しさと知力の限りを尽くして戦う銀座の女たち。
著者等紹介
宇佐美游[ウサミユウ]
1962年青森県生まれ。米国留学後、モデル、ホステス、OL、ライターを経て『調子のいい女』で第6回小説新潮長篇新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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M
71
ひょんなことから手に入ったこの本。面白かった。銀座のホステス。外から眺めていれば華やかでも、どうしてもそこはゲスい世界…。繭子みたいに魔性な一方で面倒見の良い人こそ危うい…って思ってたらやっぱり…。主人公の千華は鈍感で身勝手で若さだけが武器で魅力を感じず、感情移入できなかった。壮大な夢を見せて魅せられてその先に何が?愚かな秋吉さんオオゴト、泡沫の夢の代償にしては犠牲が大きすぎる。素人がハマるにはわりに合わない世界だ。ううん、地の底まで突き抜けちゃったらある種幸せなのかも?2018/10/29
rakim
10
切羽詰まった事情から銀座のクラブで働くことになった千華。ホステスとして成功してゆく過程で出会う様々な男女。教わりながら、冷静に見極めながら、巻き込まれ、また駆け引きを身につけてゆく。その先にあるものは果たして・・・何?。2017/05/15
R2
3
人生を生き抜くって、まさに命懸け。その人が経験した金、情、恋、家族、土地は全て因果関係で結ばれていると思うと、生活の一瞬一瞬を噛みしていかないともったいない気がしてきた。な〜んて、思わせる小説。小説は虚構かもしれないが、作者の経験からくる想像や世界に触れられると思うと、「読書をすること」はたまた、「その人の真似をすること」の重要さを感じる。2014/06/22
かなっち
3
波乱万丈な人生を送っているな・・・ 今を一生懸命に生きている主人公。物語が面白くあっという間に読んでしまいました。2013/08/03
ゆうこ
3
★千華が主人公と思わせつつ本当は繭子が主人公だったな。いろんな事が次々おこってジェットコースターみたいな小説です。腑に落ちないところと、最後があんまりだったので★2012/06/09