内容説明
古くから一向宗を信じ“上なし”の自治を貫いてきた伊勢の長島。多くの川が入り組み、独特の地形に住む門徒たちは、商船を仕立て各地を巡っていた。尾張、美濃を領地にした織田信長は次に伊勢に目を向けた。世に名高い信長と長島一揆の闘いである。近代化された信長軍団に身一つで立ち向った一向門徒たちの運命は如何に。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
85
伊勢長島の一向一揆を描いた作品である。 侵攻を続ける信長に対する 伊勢長島の 人々の視点で 物語は進む。 信長の存在感が心なしか弱い印象だが、 逆に いとと ゆきという女性が凛として 華を添えている、そんな作品だった。2023/01/28
Aki Oba
3
宗教について授業で習ってはいたが、ここまで生死を掛けて守るべきものか?について、日本人の私には共感出来ない。現在の宗教紛争もそーだが、1番大切な物は何か?を考えさせられる1冊。正直、後味は良くなかった。2012/10/01
積読本消化中
3
生まれ持った信仰に生かされ、戦い、殺して、殺されて、裏切られ、捨てられ、捨てて、それでも神を求める。最後の2行で、人にとって信仰って?神って?と思う。2010/12/08
Ryo Sogawa
2
救いのない、切ない話でした。が、最終章、一瞬だけ、岩井三四二節が炸裂します。2015/07/22
えびえび
2
宗教ってこわいわ~ この最後の文章をどう受け取るかで評価が分かれるのかな2013/02/21