内容説明
ネット展開するグレーゴル・ザムザ、引き篭もり世代の真情あふれる「最後の変身」から、ボルヘスの〈バベルの図書館〉を更新した「バベルのコンピューター」まで、現代文学の旗手による文字どおり文学の冒険。さまざまな主題をあらゆる技法で描きながら突き進むこの作品集は、文学の底知れぬ可能性を示している。
著者等紹介
平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年、愛知県生まれ。京都大学法学部卒業。99年、大学在学中に投稿した『日蝕』で、第120回芥川賞を当時史上最年少で受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
69
文学で「実験」をしているように思える短編集でした。タイトルとは裏腹に渇いた印象を覚えるのは、時間を「有限」と捕らえているからかもしれません。疎外感のようなものを感じさせるだけでなく、凶暴性をも表しているような気がしました。凄まじい力が内包されています。様々な主題をあらゆる技法で描いていて、文学の無限の可能性を示しているのですね。最大の作品、『最後の変身』は作品そのものも変化し続けている恐ろしさを感じました。著者の文学の力には底知れぬ恐怖をも感じます。2015/03/31
かんらんしゃ🎡
31
▼このタイトル、ダリのヌルッとすべり落ちる時計が頭の中に浮かぶ。どんな話が出てくるのか、絵のようにおかしな世界観だといいなと思ってたがシュール過ぎて分かんねえ。「時」がテーマなのは間違いない。▼文章構造に閉じ込められたり、思考が循環して抜け出せなかったり、磯で遊ぶ兄弟も、「変身」の引篭もり男もひと所に留まってしまう。時に閉じ込められたとも、解放されたとも言えるか。しかしそこに違いなど無いのだろうな、と思うがそれも分かんねえ。難し過ぎて、どう締めることもできない感想になってしまった。2026/10/11
Cambel
15
気持ち悪い作品と思いながらも、結局文章の引力によって読了した。でも、難しすぎて私の理解力では全く手に負えない内容だった。得体の知れない気味悪さを感じる。個人的な感覚で例えると、ドレープに覆われて手術されていれば術野に血が溢れていても平気で見ることができるけれど、遺体の解剖で身体にメスが入るのは見ることができない、という拒否反応に似ていた。誰の内面にも潜んでいる毒らしきもの(でも一生気がつかないかもしれない)が、くまなく表現されていて、無理やり見せられた感覚。もう本当に私の理解の範疇を超えている。2017/01/29
水島とうふ
11
https://www.tohumen.com 伝えたいことを汲み取るのが難しかった。帯に書いてある通り今まで読んだことないような小説。こじらせている引きこもりの葛藤を100ページに渡ってひたすら書かれているのはすごい。2022/11/17
ブルース
10
とにかく気分が悪い。嫌悪感しかない。読んでいて吐き気がする。そんな本です。ただこれは褒め言葉です。ひきこもりの話が凄くて、引きました。この作者は病んでいるのではないかと心配になってきます。凄まじい憎悪を感じる話です。2015/05/07




