内容説明
東にオシャレな複合ビルができると並び、西にスイーツの美味しいお店があると聞くとひと走り。北に愉快な人がいると会いに行き、南の温泉スポットで一休み。デジカメとメモ帳を手に、今日もなめ子は現場へ大闖入!流行りのスポットを独特の“ガーリーな毒”でバッサリと切り取る、痛快なイラスト&エッセイ。
目次
1 ヌーブラ、ボリショイサーカス、綿矢りさ(「条例通ったの?」天上界の会話が聞こえる空間;地元民は行かなそうな世俗的な観光スポット;「ママー、骨が見たいよ」 ほか)
2 ヨン様、セレブYOGA、ウィーン少年合唱団(「因縁とか大丈夫なんですか?」;「交尾するために来たんだよね」;米国のブロンド神話の根強さを実感 ほか)
3 上智ミスコン、江原啓之、眉サロン(しばらく心地よい闇に浸っていたい気持ちが;「犬を見に来たんじゃねえんだよ!」;LEDの電球の偽ホタルに出鼻を挫かれる ほか)
著者等紹介
辛酸なめ子[シンサンナメコ]
1974年生まれ。漫画家、コラムニスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつこんぐ
22
図書館本。のっけから面白いです。自分の人生の中で一生訪れることはないであろう場所ばかりでしたが、「行ってみたいわ〜」なんて全然思わせないところがまたツボです。自虐を混じえつつ、嫌味にならない落とし方で思わずニヤニヤ。この本の後も連載は続いているようなので、私の知らない世界をもっと教えてほしいです。2020/01/14
猫丸
15
セレブと自称してしまうイベントやショップの臆面の無さを、相手からは揶揄と気付かれない程度の毒を含んでレポートする。辛酸なめこの独擅場とも言うべきフィールドである。文体解析を中心に。ファッションショーの記事(p.107)。「会場ではモデルたちがプールで戯れたりする映像が上映されました」の途中に「約二十分間も」と付加する。これは見やすい毒。「兵馬俑展」レポート(p.220)では「始皇帝の陵墓の近くに約七千体埋まっていた所を掘り出され」とある。「埋まっていた所を」という表現が凡人には容易でない。2021/11/27
しーふぉ
8
普通エッセイは日常にあったことを文章にすることが多いと思うのですが、ヨコモレ通信ではエッセイを書くためにいろいろなイベントに潜入し、オタクひフケをかけられたり、雛人形売り場では本当にお子さんいるんですか?と問い詰められたりしています。ちょっとブラックな自虐的なライトなエッセイです。2015/11/15
Tamama
5
朝ごはんを食べながら。1話読み終えると、またもう1話読んでしまう。ついつい結局5話ぐらい読んでしまう。この読みやすさと適度なオモシロ加減が好きです。2013/10/06
まっちょん
2
今作は週刊文春連載のものということもあって本来のなめ子さん節よりもマイルドな感じがして長年の読者としては少し物足りなさも感じましたが、所々に現れる「上品な毒」は健在でした。2017/11/21