出版社内容情報
都会で修行したイケメンオーナー・登磨に片思いする美玖は、アピールポイントが元柔道部の足腰の強さだけというおっちょこちょい(失敗ばかりで解雇の危機も)。
さらに、勤務先である登山口にあるレストランに集う少々変わったお客たちにも翻弄されて――。
各小説賞&児童文学賞受賞多数の実力派が送る、旨味たっぷりの味わい深い感動小説をご堪能ください。
内容説明
都会で修業した登磨に片思いする美玖は、アピールポイントが元柔道部の足腰の強さだけというおっちょこちょい(失敗ばかりで解雇の危機も)。さらに、登山口にあるレストランに集う少々変わったお客たちにも翻弄されて―。イケメンシェフ、お手伝いの美少年、そしてへっぽこ従業員・美玖がお届けする極旨&やみつき確実の、心もとろける感動小説。
著者等紹介
〓森美由紀[タカモリミユキ]
1980年生まれ。青森県出身。2014年『ジャパン・ディグニティ』で産業編集センター出版部主催の第1回暮らしの小説大賞を受賞。2015年『いっしょにアんベ!』で第44回児童文芸新人賞受賞。『花木荘のひとびと』が集英社の2017年ノベル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
290
現役の図書館員として勤務しながら、10冊を超える著作をコンスタントに出版している髙森さん。今回は、地元に実際にある山をモデルに、その麓のレストランが舞台だった。「料理はショーである」と看破した著述家がいたが、まさに、料理とレシピが味わい深い。表紙にもなっている、オムライスを作る描写が絶品。こんな店があったら、迷わず注文したくなってしまった。「僕、魚は骨があった方がいいです。~お父さんとのご飯の時間が長くなるから」と言う少年の独り言など、たまらないフレーズが煌めいていた。2019/12/25
machi☺︎︎゛
145
初読み作家さん。図書館で見て美味しそうな装丁に惹かれて読んでみた。山の麓のレストランでバイトをする美玖。店長の登磨。登磨の甥でバイトの瑛太。初めはほのぼのした感じで読んでいたけど、実は美玖の明るさは自分の暗い感情を隠すためのもので、瑛太にも学校に行けない理由があってなど、ピリリとスパイスも効いたお話だった。でも登山を通してみんなが幸せになれてよかった。登磨と美玖のこれからも気になるから続きも読みたいな2020/02/20
けんとまん1007
127
山の麓にあるレストラン。それだけで、美味しい空気に、優しい自然の香りがするように思う。そんなレストランで出されて料理をモチーフにしたものがたり集。食べ物は、料理に限らず、素材という点でも、それを作った人の生きざまが滲み出ると思う。それを食べる人を思うこころが一番だ。2021/01/10
モルク
112
青森県南部葵岳の麓にあるレストラン。店長であるイケメンシェフ登磨、登磨の甥で中二の瑛太そして店を手伝うおちょこちょいの美玖。美玖の登磨に対する好き好きオーラがすごくて鼻につく。今月のおすすめのボードにはメニューのあとカッコ書きで美玖の説明がつくが、やたらと「店長のように上質…」「店長のように爽やか…」とか店長アピールが目立ってイラつく。料理を中心にしたいのか、人物を中心にしたいのかはっきりせず中途半端が否めない。店長登磨がまだまだ謎なので続編もありなのか。今までの高森作品の方が好き。辛口でゴメン!2020/03/02
みかん🍊
110
青森の葵岳の麓のレストラン、料理はおいしいそうで気持ちの良いお店だけど、こういう系も少し飽きてきたかなと思ってたが、超絶イケメン店長、甥の不登校中学生瑛大、そしておっちょこちょいの美玖は明るいだけが取り柄だが葵岳で母親を亡くした過去を抱えていた。オムライスがとにかく美味しそうで表紙の絵も思わず手に取ってしまうほど美味しそうでした。自然豊かで老人でも小学生でも上れるが鎖場のある山ってどの程度の山かな。2020/08/28