内容説明
皆で力を合わせて戦い、時には機転を利かせ、数々の試練を乗り越えることで、さらに絆を深めた三蔵一行。しかし彼らの前に、天竺行き最大の難所である、火焔山が立ちはだかる。この山を越えるためには、悟空の兄弟分であった牛魔王の妻、羅刹女の芭蕉扇が必要なのだが、羅刹女は息子の紅孩児を倒した悟空を深く恨んでいた。
著者等紹介
平岩弓枝[ヒライワユミエ]
昭和7(1932)年、代々木八幡神社の一人娘として生れる。30年日本女子大国文科卒業後、小説家を志し戸川幸夫に師事。ついで長谷川伸主宰の新鷹会へ入会。34年7月「鏨師」で第41回直木賞を受賞。平成3年「花影の花」で第25回吉川英治文学賞受賞。平成10年、第46回菊池寛賞を受賞。平成16年、文化功労者。テレビドラマ、芝居の脚本も数多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちゅんさん
14
三巻に入ってややワンパターン化しつつあるストーリーに飽きはじめた頃、、。 悟空は本当にこの旅で成長しました。もちろん八戒と沙悟浄も。残るはあと一冊楽しみだ。2017/12/13
しき
9
三蔵法師の女難や二人の悟空など、コミカルなエピソードが続く第3巻。4人+1頭の絆も深まり、特に悟空と八戒の関係に笑みがこぼれる^^ 物語にすっかり入り込んで、悟空達を応援している自分がいる。いよいよクライマックス!2011/04/04
klu
8
今巻も天上界の方々に助けられての旅でした。その分、三蔵一行が殺生や戦いをしなくて済むから穏やかな物語になるのでしょうか2016/02/14
ねじまき
7
「変わった奴らがやって来たな。坊主が猿だの豚だの、貧乏神だの連れていやあがる。」一行を見た山賊の言。沙和尚の言われっぷりに涙。八戒が例の豚野郎っぷりを発揮してトラブルを持ってくる。すかさず悟空が頑張るがあと一歩のところで三蔵が危機に陥る。そんなサザエさん的な様式美によるエピソードの中で、真面目で義理堅い沙和尚はいつでも側で三蔵を守っているのだ。貧乏神とか言われても気にしないのだ、多分。2014/03/02
キキ
7
読み終わってから表紙を見返すとさらにウケる。八戒の豚野郎ぶりが好きなんだけど、彼もちょっとずつ成長しているようで、意外と活躍している。悟空の愛らしさは相変わらず反則の域。三蔵の女難篇は面白かった。三蔵なにげに面白い。うむ、聖人の試練としては避けられないところである。2011/02/10