文春文庫
遠いうた - 徳川伯爵夫人の七十五年

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 265p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167679293
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0195

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みつき 

34
大垣の戸田伯爵家に生まれ、田安徳川家に嫁いだ元子様が、明治の世に華族の次女として生まれ、結婚、出産、ヨーロッパへの洋行、そして戦争へと、大正、昭和をどのように過ごされたかを記したこの作品は、小説というより『昔こういう事があってね、大変だったのよ~』とおばあちゃまに昔話を聞いているような気分に。その中で一番印象的だったのは幼くして両親を亡くし、兄弟との死別がどれほど深い悲しみであったかという事。たとえ愛する人との永遠の別れがあっても、強く生きなければならないと背中を押されたように思います。2013/03/01

Willie the Wildcat

18
激動の時代。淡々と語る半生に人柄。祖父母、特に祖母が、著者の人となりの礎。戦後などの困窮の際に、無償の支援を得る。親兄弟の早世なども人生として受け入れ、前進するかのような姿勢。著者の人柄、そして(家柄ではなく)1人の人間としての品の良さを垣間見る。穏やかな、静かな生き様。物売り、著名作家の童話など、当時の文化。投扇興はさすがに上品だが、いろは歌留多が”下品”とのこと・・・。読み札?取り札?まぁどちらもかもしれない。庶民の私には解る訳もないか・・・。(笑)2013/10/21

ぼちぼちいこか

10
著者は田安徳川家の達成に嫁ぐ。実家は元大垣藩戸田伯爵家。祖母は岩倉具視の娘で、両親を早く亡くしたため祖父母のもとで成長していく。学習院での生活や、近所の情景が目に浮かぶように書かれている。とても視野の広い人で、戦争に対しての感情も赤裸々に綴っている。2019/04/22

YuiGaDokuSon

9
筆者があとがきに書いていた通り、明治後期に「華族の家に生まれ、徳川という姓を持った家に嫁いだ」筆者が生きた環境に興味があり、読んだ。明治新政府が確立して、伯爵号がどのように寄与されたか、家族となった人たちの生活や、いわゆる殿様だった筆者の祖父の生活ぶり、岩倉具視の次女だった祖母の話、島津から嫁いできた義母の話など、非常に興味深かった。それよりも何よりも、筆者の詳細に渡る記憶力も素晴らしい。また読み返したい。2017/08/02

ううち

8
借り物。田安徳川家に嫁いだ方の手記。小さい頃の生活など細かな所がいちいち『いいとこのお嬢様』なのだけど、嫌味なくて優しい人柄が伺える。徳川姓は大変だったろうな。2018/10/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/263736
  • ご注意事項

最近チェックした商品