出版社内容情報
娑婆に戻った瓢六の今度の相手は、妖艶な女盗賊。いくつもの事件に関わりながら、正体を見せない女の真の目的は? 衝撃のラスト。
内容説明
売れっ子芸者のお袖との仲も円満、親友に恋の指南もするとびきりの色男・瓢六。智恵と愛嬌を買われかりだされたある事件の聞き込みで、致命的なミスを犯してしまう。自分には何かが欠けている―お袖とも離れ、重い心を抱えた瓢六は、事件の陰にいる謎の美女を追い詰められるのか。人気シリーズ新展開。
著者等紹介
諸田玲子[モロタレイコ]
静岡県生れ。上智大学文学部英文科卒業。外資系企業勤務を経て、翻訳、作家活動に入る。1996年『眩惑』でデビュー。2003年『其の一日』で第24回吉川英治文学新人賞を受賞。07年『奸婦にあらず』で第26回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
65
『べっぴん』というだけあり、謎の美女が登場します。彼女に翻弄される瓢六と次々と犠牲になる彼が調査している事件の関係者たち。自分には何かが欠けていると思い悩む瓢六が切なかったです。また、事件に絡む謎の美女もまた問題を抱えているようでした。遊び人として物申すことのできる瓢六が生きる意味を探す話と言ってもいいでしょう。瓢六とお袖、瓢六と弥左衛門の関係が変化もあり、今後が気になる展開に。弥左衛門と八重が念願の夫婦になれたのは良かったと思います。2015/10/09
はにこ
29
杵蔵の周りで事件が起こる。犯人は誰なのか、何で狙っているのかとミステリーっぽい展開。その中で瓢六はお袖に頼りっきりの生活に葛藤し、弥左衛門はめでたいことが。八重と弥左衛門の新婚っぷりにニヤけながらも、事件によって死んでいった人々に胸を痛めた。物語上仕方なかったのかもしれないが、仲間が死ぬのは辛いなぁ。2021/05/11
み
23
う~ん、このシリーズの空気が変わったような。お袖さんと元サヤに戻ったし、八重さんも無事ご新造さまになったが、ねぇ(^^;続編も出てるようなので、読まねば。瓢六さんの魅力全開な前の空気だといいなぁ。2016/08/25
はつばあば
23
瓢六の心の推移が私には「あはれ」に思う。成長していく瓢六の次のステップを期待している。2014/08/10
真理そら
11
再読。2018/10/25