文春文庫
リスクテイカー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 488p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167662028
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「9・11以前」のニューヨーク。ビジネス・スクール卒業後、ヘッジファンドを旗揚げした3人の若者が、伝説的ファンドマネジャーの出資によってウォール街に挑戦状を叩きつける。最先端の経済物理学を駆使して、国際為替市場に仕掛けた3日間戦争…そのスリリングなマネーゲームの結末に見える「マネー」の正体とは。

著者等紹介

川端裕人[カワバタヒロト]
1964年兵庫県明石市生まれ。千葉県千葉市育ち。東京大学卒業後、日本テレビに入社。科学技術庁、気象庁の担当記者を経て、97年に退社。98年、『夏のロケット』(文春文庫)で第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞を受賞し、小説家デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まつうら

51
デリバティブ取引が注目された1990年代の金融マーケットに挑む若者たちを描く物語。金融工学の入門書的な側面もあり、興味深い解説とともに、しばしマネーとは何かが問われる。いろいろな議論があるが、「共同幻想」というフレーズが自分の考えに近く、とても納得感があった。さらに問われるのは金融工学のあり方。ヘッジファンドが儲けるためだけの技術でいいのか? 社会に役立てるにはどうするか? ルイスの言葉を借りて著者が語るのは、各国の中央銀行の奥の手「市場介入」をエンジニアリングすること。この目の付けどころは素晴らしい!2023/05/23

ntahima

27
物語は96年春に始まり「3日戦争」を経て99年夏に終わる。97年アジア通貨危機と98年ロシア財政危機・LTCM破綻などの国際情勢を巧みに織り込み、読者を物語に引き込む。一読『ビッグ・ウェンズデー』を思い出す。勿論、最新の経済物理学を駆使するヘッジファンドの旗手達と、60年代のサーファー野郎では接点を持ちえない。只「万里の長城」何するものぞとの気概と、戦い終えた者だけが感じ得る心地良い疲労感が一瞬、交叉するする。ノンフィクション作家のように調べSFマインドを持って書かれた青春小説。もっと評価されて良い作家。2011/08/31

さきん

20
1980年代にヘッジファンドが頭角を現し、小説の舞台では、90年代のニューヨークにおいて、複雑系の数学をプログラミングに組み込んで、相場を読む取引で持って、わずかな資金で、世界中の市場を混乱させる。小説においては、相場を予測する技術の使い方を上手く使えれば、中央銀行とは違うやり方で市場を安定できるということが示唆されていた。お金の本質を考えさせるように、お金に関わる歴史も紹介されていて勉強になる。2017/03/10

秀玉

15
購入前にアマゾンの評価を参考にしている。これもそうだ。川端さんの購入本はすべて失敗している。単純に読み応えがなく、つまらないのだ。この本には、マネーゲームをどのように表現されているかを期待した。それが冒頭、大学のMBAをでて、学校生活や仲間の話、金融情勢の話題、どのようにあっと言わせるかが見えてこない。「宇宙人相場」という、ちょっとファンタジー系の小説があるが面白かった。株の世界がわかった。題名を思い出せないが、株で儲ける指南を受け、株価操作で罪をかぶる小説があり面白かった。この小説は合いそうも無く断念。2023/05/29

to_chan

10
金融や経済学を学んでないのでそのあたりの解説は面白く読めた。物語も、ちゃんと後半盛り上がったが、この作者で読んだ他の超面白本と比べるとちょっと。 お金がたくさん欲しいなあと思いました。2022/02/03

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