内容説明
「それ、いただくわ」。このご時世に、この浪費―。シャネル、エルメス、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランドからエロ・グッズまで。住民税を滞納し、“むじんくん”にまで手を染めながらも、うさぎ女王様の物欲は止まらない。物欲のままに無駄遣い生活を続ける女王様のトンデモない日常を描く爆笑エッセイ。
目次
私は買い物依存症(身体にやさしい椅子;里緒菜のニセ・オッパイ ほか)
エルメス、阿修羅のごとく(爆運炸裂ペンダント;自分のムスコをくわえる ほか)
パンがなければケーキを!(髪がすぐに乾くブラシ;ティファニーのヨーヨー ほか)
バカは死ぬまで治らない…(1万円チョコレートの苦さ;幻の味つきコンドーム ほか)
著者等紹介
中村うさぎ[ナカムラウサギ]
1958年福岡県生まれ。同志社大学英文科卒業。コピーライター、雑誌専属ライターなどを経て、作家デビュー。ジュニア向けファンタジー小説の分野で活躍する傍ら、自らの壮絶な浪費生活を綴るエッセイストとしても注目されている
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感想・レビュー
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ゆいまある
69
【KU】中村うさぎ出世作。本当に本物の買い物依存症である。石橋を叩いて渡る私にはこういう人の心理が今ひとつ分からなかったので勉強になった。今から26年前、ケリーバッグがまだ40万円で買えた頃(今は180万ぐらい?)に年間の服飾費が2千万円。保険料滞納で保険証がない。アコムにまで借金。その状態でハイブランドの洋服を買ってしまうのである。ブランドとはハイソになりたい貧乏人の金を吸い上げるとは上手いこと言う。的確なツッコミは昔のサイバラみたいで子気味良い。見栄を張ることが辞められず自己嫌悪の繰り返し。続編も読む2024/11/10
吉田あや
68
編集さんの「買い物をネタに面白い話を書けばいいじゃないですか」と買い物欲を正当化し、仕事と変換する悪魔の所業企画により連載がスタート。痩せる魔法のボディシャンプー、ふっくらふくよかニセ・おっぱい、人工精霊に幸運を呼ぶペンダントと怪しい前半に続き、後半は怒涛のブランド買い。十数万するシャネルの傘を購入時、店員さんが「多少の雨なら大丈夫ですが、普通の傘のようなしっかりした防水加工は施されていないため雨漏りする恐れが」と!フランスでは日本ほど雨が降らないから…とか。そっか~っ♡って、エエ!!??笑2016/04/26
まる
31
痛快な気分になれるかなと軽い気持ちで読み始めました。が、早い段階で住民税滞納の話があったためその後はあまり楽しめなくなってしまいました。何に価値を見出して何にお金を遣うかは人の勝手だと思っているのですが、税金、国保料滞納はちょっと…もし私が担当者だったら腸煮えくり返るところだと考えてしまい…もちろん買い物依存症が病気であることは理解しているのですが、面白おかしく書かれている分、税金滞納した上でなんて贅沢ばかりしているんだと反発する心がどうしても抑えられませんでした。2018/01/24
bluemint
20
私からすればブランドモノの服なんか作っているのは日本の田舎だし、そのメーカーもあちこちのブランドを手掛けている。だからそれを「そのブランドを積極的にありがたがろうという姿勢がなけりや、それを手にした時の陶酔感も快感も味わえないのだ。」と言うのがブランド中毒者の開き直りなんだろう。幻想は目覚めると虚しい。まともな読書の間の箸休めと思って読んだが、時間の無駄だった。2020/05/15
凛
19
最近読んだエッセイの中で、ここまで明るくぶっ飛んでいた作品はなかったと思います。初読みの方ですが、ショッピングの女王の名に恥じぬ買い物依存症のエピソードはどれも常識を逸しており面白く、中でも年間服飾費が2千万という話に驚きを隠せなかったです。絶対自分では買わない怪しい物や高価な物を豪快に買い実際試す姿がここまで行くと一種の清々しささえ感じます。ティファニーにヨーヨーやメジャーがあるなんて初めて知りました。2024/07/18