内容説明
いま日本の闇社会は激変しつつある。台湾、福建、朝鮮族らのマフィア組織、そして日本のヤクザの対立抗争は、勢力図を様変わりさせた。同時にそれは、犯罪をとめどなく凶暴化・国際化させ、一般市民をも巻き込んでいる。歌舞伎町の地を這う取材によって、日本のアンダーグラウンドの現状を明らかにしたルポルタージュの傑作。
目次
ケツ持ちは「怒羅権」
大偉と呼ばれる男
ボッタクリ被害者にならないために
変貌する闇社会の勢力図
シジミを採るヤクザたち
密航の仕組み
日本ヤクザ対香港14K
エステで聞いた射殺事件の謎
歌舞伎町ビル火災の「ある真相」
地下銀行の実態
揺頭に熱狂する中国人ホステスたち
風林会館
著者等紹介
吾妻博勝[アズマヒロカツ]
1948年、福島県生まれ。工業化学を専攻していた学生時代に旧ソ連に旅したのを契機に世界各国を放浪。帰国後、マスコミの世界に入り、98年まで「週刊文春」記者として主に事件取材を手がけた。他にも、農産物、食品の安全性についても取材を進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
27
元は週刊アサヒ芸能で連載されていた記事が元ネタ。「週刊アサヒ芸能」はヤクザ、スキャンダル、エロネタの週刊誌で実録モノが多いなー。この本の著者の方ですが、えらく裏社会に通じていて、とても知り合いさんも多いみたいです。この顔の広さで新宿歌舞伎町の治安のためにも協力お願いしまーす。2014/10/28
陽
16
中国、朝鮮マフィアを深く知ることができた。しかし、中国人って、怖い。犯罪を知られてしまった人は殺す以外の選択肢はないようだ。ただ、この本は10年以上前に出版されたものだから、中国経済も急激に発展したから、変わったと思う。20年前、仕事で福建省の若者を10人雇ったことがある、仕事に支障があるので、中国語禁止にした。お昼休み、休憩室は人気がなく物音ひとつしないが、中国人10人がじっとしていた。必死に生きていると、日本人との違いを感じた。2017/04/06
たみ
11
前巻[マフィアの棲む街]から約10年後の再取材。前はホロリとくるエピソードもあったけど、今回はひたすらシビア、読むのに体力を使った。懐深く食い込んでの取材があって初めてできる本なのでしょうが、著者さんの身が心配になってくる。2014/12/23
がくちゃびん
6
新宿歌舞伎町を中心としたヤクザや中国人犯罪者の実態を追ったルポ。北朝鮮が国家ぐるみで麻薬精製をしてることはなんとなく聞いたことがあるが、こうして実態を詳らかに語られると薄ら寒いものを感じてしまう。ただ残念なのは本書の発行が2006年のため、情報が古いこと。本書の続編が出てないかと探したが、出版されてないらしい。残念。2016/10/26
こうきち
1
いやぁ。犯罪本は疲れるなぁ。職場が新宿だったので、この辺を普通にウロウロしてました。恐ろしいわ。2016/05/29