出版社内容情報
女王マリア・テレジアとハプスブルク家を支える隻眼の青年は、武勇と知謀を尽くして、疾風怒涛のヨーロッパ戦国時代を駆け抜ける
内容説明
23歳のマリア・テレジアの即位を侵略の好機と見た列強諸国は、オーストリアに対する干渉戦争を仕掛けた。ハプスブルク家を支え、欧州各地で戦功を重ねるエドゥアルトにとって、ユダヤ人の家族との再会も、出世の道具でしかないのか?野望と挫折、再生のドラマをダイナミックに描き尽くした大河小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
52
これでもかこれでもかと辛い状況に追い込まれてしまう主人公を、応援しながら一喜一憂してしまう為、疲労度は半端ないです。これだけクタクタにさせられたのだから、せめてスッキリと気持ちよいハッピーエンドを望んでいたのですが、微妙なラストにちょっと不満です。叉、マリア・テレジアの登場する小説は初読みなのですが、あまりに嫌な書かれ方なので、こんな女性だったのかと勘違いしてしまいそうです。それに比べて男性陣は揃いも揃って素敵過ぎて、エディが霞んでしまう程です。2013/06/05
紅香
37
次々と襲ってくる苛酷な運命はオーストリア人になるための洗礼だと耐えてきたエリヤーフー。一冊の本が正しい方向へと導く。。歴史上に架空の人物を加えるだけでこんなにも華やぎ、惹き付けて止まない歴史になるなんてすごい!ハプスブルク家、マリア・テレジアの激動の時代。戦闘、交渉術、会話、友情、愛、尊厳、その全てに魅入られた。読後、13年間の思いが一挙に全身に降り注がれ、一瞬言葉を失う。圧巻!血、因縁。過去を紐解きながら、現代の国際問題の縮図、未来を見たような気がした。『やはり、この男だと。この男だ。この男しかいない』2015/07/24
納豆
15
エドゥアルトをテレーゼが冷遇する度にハラハラしました。ひどいっす。(涙)最後のケーフェンヒラーとバチャー二の戦死は結構ショックだったなあ。宿敵フリードリヒもかっこいいし、魅力的な登場人物が多い。最後はハッピーエンドだったと解釈しています。エドゥアルトに生きる希望ができて良かった。2015/04/14
HoneyBear
15
これまた凄い歴史絵巻であっという間に2巻を読了。フィクション性が強いが、時代の雰囲気をよく伝える。ユダヤ人迫害の背景・状況も詳しい。素晴らしい。
イリエ
12
ラスト、そこつなげちゃう!? 圧巻の歴史ものです。これってフィクション? わたしのなかでは、これが史実になっちゃいました。2020/06/20