出版社内容情報
リングの女王・火渡抄子と付き人の近田は、外人選手の失踪事件に巻き込まれる。女子プロレス界に渦巻く陰謀を描く長篇ミステリー
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
81
「無意識は作家の生理そのもので、小説の隠れたトーンを成しているからだ。それは必ず、次なる作品に繋がっていく土壌となるはずである・・・さて、私の無意識に肥料を与えるにはどうすればいいのだろう・・・(p293~、文庫本のためのあとがき)」。無意識へ肥料を与えることが次に繋がっていく。例えば、これを仕事に振り替えて考えた場合、「肥料」とは?「どうすればいいの」とは?今まで見過して来た大切な何かがわかった気がしました。2021/04/11
ehirano1
77
桐野さん、守備範囲広いなぁ、というのが第一感想です。プロレスは好きなのでプロレス(界)を題材にした小説は実に嬉しいです。女子プロについてはほとんど知らないのですが、火渡抄子は神取忍がモデルだなというのは直ぐにわかりました。2018/09/15
ehirano1
74
「自分で考えてみろよ。それも練習なんだぜ(p76)」。もの凄く共感しました。しかし、言い方が巧いですね。これなら押し付けにならずに自発性を促せると思いました。2019/06/15
ehirano1
67
「本当は焦点を外している方が相手の攻撃に反応しやすいんだよ(p143)」。リラックスすることが大事ってことなんでしょうね。2022/07/19
ehirano1
65
「・・・それはね、プロレスは全人格的なものだってことさ(p69)」。この“プロレスは全人格的なもの”というのが本書では複数回登場するのですが、これが本書のテーマなんでしょうね。情意的な面も含めた密接な人間関係をマット上で表現する(現れる)のがプロレス、ということかな?そうであれば、プロレスが格闘技オペラとも言われるのも一理あると思います。2018/12/09