出版社内容情報
篠ひろ子夫人との新生活は始まったが、ギャンブル場や酒場を流離う日々は変わらない。親しい人との交情や無頼な日々を綴る好随筆
内容説明
二日酔いで痛む頭の上に広がっているのは、いつの間にか旅先の青空。まだいずことも知れぬ行き先は、競輪場か、はたまた競馬場か…。旅先で、酒場で、雀荘で出会った人々のやさしい面影。思い起こすのはもう会うことのできない、遠い日々の人。今日も気づかぬうちに、夜は更けてゆく。おなじみ好評エッセイ集第四弾。
目次
素直な背中
星が綺麗だナ
午睡の恐怖
街角のけむり
寅さんが好きで…
仁王様のスケッチ
バグダッドと雀
峠の駅
山口さんの阪神
心中察します
早起きは三ピンの得
夕陽を見る犬
文化の日〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Taito Alkara
6
著者の想い出の一節一節なのかな。酒好き・タバコ好き・ギャンブル好き。良く書けるなあと感心しました。2016/03/15
nonpono
4
週刊文春連載のエッセイ「二日酔い主義」シリーズ。二日酔いの伊集院静先生に「お目覚めですか」と冷たい水をだす「家人」が登場。篠ひろ子さんである。お酒、二日酔い、ギャンブルのいつもの日々だが、「人と人が出会うことには、それなりの意味があるのではなかろうかと、この頃考える。別れは必ず来る。出会った人の背中に手をまわすことも、去っていく人の背中を見ることも、大人にとっては大切なのだろう。」という一説にさらりと触れられるのも、このシリーズの醍醐味。今、売れている伊集院静先生の「大人の流儀」シリーズの源流がある。2023/04/01
マスオ
3
再読。アフリカの夜明けの描写はずっと心に残っていた。2016/10/18
taka
2
エッセイ。麻雀を6時間なら楽しいが、気づいたら+1日で合計30時間になったりするか???2019/12/21
あきこ
2
日々のエッセイ集。文章の初めに季節の花や外の様子がきれいにつづられているところが、たとえ二日酔いの話でも伊集院静らしく美しい。内容は賭け事とお酒の話ばかりでもだ。なぜこの人のエッセイを読んでしまうのだろうか?よくわからないけれど、作者の人間性に惹かれてる部分は大きい。きちんと暮らしていることがつまらないな、と思えてしまうあたりもいいのかもしれない。2013/01/15