出版社内容情報
個人と同じように国家や民族もまた精神を病む。資本主義が猛威をふるい、ソ連が敢えなく潰れさった時代をものぐさ先生が読み解く
内容説明
個人と同じように国家や民族も精神を病む。そして20世紀とは世界の各地で「精神分裂」が爆発した時代だった。日本が絶望的な戦争への道を突っ走り、資本主義が猛威を振い、ソ連が敢えなく潰れさった時代を『ものぐさ精神分析』の著者が読み解く。この時代に、そして次の世紀に希望はあるのか!?思わず膝を叩きたくなる一冊。
目次
二十世紀を精神分析する
暴力団と神経症の症状
日本国家と外圧
スペイン人の罪とドイツ人の罪
北朝鮮の核問題
日本人はなぜ不機嫌か
鬱憤晴らしの「NO」
戦後賠償の問題
日本人のコメ幻想
オウム真理教について〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroyuki SATO
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北朝鮮の核問題 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=455908030&owner_id=7106525 前半はかなり面白かった。中でも目から鱗だったのが、「北朝鮮の核問題」だ。この一文で、著者は北朝鮮と戦前の日本の類似性を指摘している。日米開戦直前の日本もそのような心理状態にあったのかも知れない。そのように想像すると、北朝鮮国民に対するシンパシーが湧き上がってくる。2007/06/05
tk
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岸田秀は面白い。2013/02/02
bittersweet symphony
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タイトルだけ見ると体系的な本に思えるのだが実際は雑誌等に掲載された雑文を集めたもので、雑文集じゃねぇかと思ったら本人が後書きで羊頭狗肉だそもそも自分の出した本はすべて雑文集だとおっしゃっておりました…。そのとおりでございます。精神分析の手法で何でもかんでも眺めるというスタイルなので、どんなテーマでもいくらでも書けちゃうしそれなりになんとなく納得できる結論に達するのは確かですが、岸田秀という面白い事をいうおじさんがいるよという所で終ってしまうのでした。2005/06/15