出版社内容情報
浅野内匠頭の結婚から、勅使饗応をめぐる吉良上野介との確執、刃傷、切腹、赤穂城の大評定まで、忠臣蔵の全容を描く大長編の発端
内容説明
勅使饗応の指南役吉良上野介は、浅野家からの進物の少なさを根に持ち、内匠頭に対して陰湿な嫌がらせを続ける。我慢を重ねた内匠頭だが、遂に松の廊下で刃傷に及ぶ。幕府は、内匠頭に切腹、吉良にはお構いなしという喧嘩両成敗を無視した不公平な裁定を下す。江戸からの急使によって事件を知った赤穂城下は大騒動となった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えと
3
なんとも手に汗握る松の廊下刃傷事件。刃傷に及ぶ内匠頭の心情を事細かに描いてあり、興奮しました。心配する阿久利。この2人の純粋な慕い合う心には心があられます。それを誰にも汚されたくない!と思ってしまいます。事件後直ぐに国元へ出立する者よりも早く、町の噂が先に届いていることにビックリ!電話も何もないのに…ここぞと云うときの大石の機敏な判断と指図と深い思慮。今後、どのように描かれているのか楽しみです。2013/04/27
FeLis-IA
3
<課題図書>内匠頭の松の廊下での抜刀から上意の沙汰、その後数日に及ぶ赤穂の混乱について。どうにも位の高い人々の女々しさがひどい。長いものには巻かれて、弱きものを挫く。また、その手段が賄賂や陰口なのだから、目も当てられない。名前だけは知っていた吉良のイメージが最悪なのだが・・・違う側面からの歴史物も読んでみないことにはなんとも・・・。阿久利が一番つらかったろうに、気丈に振舞っていて切ない。2012/06/03
DualBlueMoon
0
完全に嫌な奴。2021/11/19