出版社内容情報
フィリピン女性と結婚する日本人男性が激増する中で、一万組に及ぶという彼らの結婚への道のりをたどり、国際結婚の行方を考える
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nonpono
5
単行本は1989年発行、1990年大宅賞受賞。一世を風靡したフィリピンパブ、そこで働くフィリピーナと恋する男達、やがて結婚するカップルを描いたノンフィクション。2000年の初め、フィリピンパブは大きな規制を受けて、なかなかフィリピーナが入国出来なくなります。そんなことなんて予期せずのフィリピンパブ全盛期のお話。古典ですが、男と女の根本なんてそうそう変わりません。今や、このとき結婚したフィリピーナの子供の世代や孫の世代が、日本で活躍する時代になりました。平成の水商売お仕事本として、無視できない一冊。2023/04/01
東森久利斗
5
ジャパユキさん、フィリッピーナが日本社会を席巻した時代にリアルタイムで読んでこその内容。今となっては、歴史の1ページとして数多のトレンドや社会情勢の記憶と記録と同様に忘れ去られ、風化し埋もれてしまっている。フィリピーナという言葉の持つ意味を再認識。2020/05/09
牛タン
5
ジャパゆきさんと日本人男性のルポ。10カップルくらいの顛末を追う。皆始めは金の関係で始まるのだが、そこからの展開はケースバイケース。恋愛ってある程度の相性と環境さえ揃えば、あとは利害関係で成立するものなのかなと思える話も。サンプル数少ないので一般化してはいけないとしつつも搾取される可哀想なフィリピン人女性というステレオタイプが抜けた、という著者自身の経験もルポの一部となっている。2018/04/06
c3po2006
2
★★★2016/11/08
turutaka
1
起点は「カネ」なのだろうが、いったんフローしてしまえば結局のところ、男と女のお話に帰結する。当たり前なのだが、それをどこか無意識的に外して考えてると、この種の現象をへんな視点で見てしまう。 たくましさ、したたかさ、そして人間らしさ。 たまたま国籍が違うだけで、女と男とその家族の物語は色々パターンがあるけれど、普遍的なドラマの枠組みの中にあるのかなと思ったり。2024/09/18