文春文庫<br> ミッドナイト

文春文庫
ミッドナイト

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  • サイズ 文庫判/ページ数 686p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167527051
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

説明のつかない事故死の頻発に怯える町。天才的頭脳の妄想が生んだ機械人間「新人類」には、予期せざる恐るべき能力があったのだ

内容説明

カリフォルニア北部の美しい海辺の町ムーンライト・コーヴ、ここでコンピューター会社を経営する天才的頭脳の持主シャダックは、「新しい人類」による「新しい世界秩序」の樹立を夢みている。その彼にも予期できなかった変事が町を襲った。人間の手にかかったとは思えない不審な死体が、次々と発見されるのだ。傑作SFホラー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白のヒメ

57
この作家の想像力というのが、いかに実力を伴ったものであるか。キング同様、クーンツの長年のファンだけれど、この作品は初めて読んだ。本当に凄い作家だなと思う。この発想。心理的な伏線の引き方。そして絶望的な展開からの希望。そこにはやはり、キング同様、彼の信じる神の姿がある。彼らが描くのは人間共通の宗教を超えた神である。650ページ以上あるので、読み進めるのに時間がかかったけれど、ページを開けば、常に物語は臨場感を持って再開になる。それも、凄い作品の条件だろうと思う。2019/06/07

bookkeeper

28
★★★☆☆ 再読。歪んだ天才が目論んだ人類の強制進化計画が想定外に破綻していき、田舎町ムーンライト・コーヴが地獄へ変わる。残されたわずかな人間達の必死の反撃なるか。 昏い原始の衝動に囚われて変貌していってしまう住人達の苦悶する様が恐ろしいです。人生に絶望した主人公が、生の喜びに気付いて再生する典型的なストーリー。ボリュームの割にヒロインの活躍が抑え目なので、その分ロマンスの要素が薄まっているかも。人生って素晴らしいよ、ワンコ可愛いよ!…クーンツさんって凄く健全だね。だが、それがいい ^_^ (笑)2019/03/16

ホレイシア

16
ムーンライト・コーヴ、なんと美しい名前の土地だろう。そこで自分を天才だと信じる男によって「人類補完計画(笑)」が実行されるのだ。いま一つお仕事しないFBIの捜査官は置いといて、冒頭から登場する11歳の少女の勇気と頭のよさには惚れ惚れする。ここからは余談だが、読んでいてどうも既視感があって仕方がなかった。判明した作品は小野不由美氏の傑作「屍鬼」。発想がとんでもないところへ吹っ飛ぶのは私の常なので、他の方は類似点など感じないかもしれないが、私はそういう意味で二倍楽しめたおいしい作品でした。2009/07/16

那由多

14
ブックオフの108円棚に、クーンツがあったら買うしかない。舞台となる小さな町で密かに行なわれている、恐ろしい計画。とにかくたくさん死ぬ。最終的に二千人くらいの死亡者がでてるんじゃないかな。686ページは長すぎるが多方面からの語り手のおかげで、読者にはこのムーンライト・コーヴの事件の進行具合が手に取るように分かる仕組み。名作『Dr.モローの島』の現代版でした。 2018/01/29

Tetchy

7
人間が野獣に変身するというモチーフを用いたSFホラー物。しかし、内容は意外に浅かった。人物設定はFBI捜査官というベタな設定に強い意志を持った女性―お決まりのように美人―。更に生命力豊かな少女と片手のみが動くという半身麻痺のヴェトナム退役軍人で、彼らが力を合わせ、野獣の町となりゆくムーンライト・コーヴを救う話だが、物語があまりにも当たり前の方向に進んでいくのが面白くなく、しかもこれだけ当たり前に進むのに、680ページもの分量が必要なのか疑問。2009/07/14

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