出版社内容情報
死体の額にある十字の傷は、隠れ切支丹の印なのか!? 個性豊かな面々が江戸で大活躍、コメディ+シリアスタッチの傑作時代小説。
内容説明
ちゃっかり御家人三男坊・鹿角彦輔が芝の寺へ遊山に出かけたところ、隣の寺の裏手で額に十字の焼き印を押された死体が発見された。そこはかつて、切支丹の伴天連が何十人も火あぶりにされた寺だという。彦輔は意外な犯人に行き当たるが―個性豊かな面々が江戸の町で大活躍する傑作時代小説集。
著者等紹介
逢坂剛[オウサカゴウ]
1943年、東京生まれ。中央大学法学部卒業後、博報堂に入社。80年、『暗殺者グラナダに死す』で第19回オール讀物推理小説新人賞受賞。87年、『カディスの赤い星』で第96回直木賞、第40回日本推理作家協会賞受賞。97年より執筆に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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onasu
16
偶々シリーズ3作目(21年、最新巻)を読んで、鹿角彦輔、めくぼの藤八、勧進かなめ、三人の活躍と言うか、醸し出す空気感が気に入ったので、遡ってみたところ、刊行は10年以上空いていたとは! 3作目にあった過去の話しや、(3作目は旅路なので)江戸での日常が読めたのはよかったが、大長編の3作目の後に6編の短編では、食い足りなさが残ってしまうのは致し方ないが、鞠婆という食えないキャラが主要キャストにいたというのは収穫。もう一冊の初巻は出会った折としておこう。2022/02/26
inahiro020
4
これでシリーズ終わりなんや。オモロかったので残念。 彦輔はコロンボか古畑任三郎かいうほど推理力が豊かですね。 短編だからあまりくどくど描かれていなくて好感がもてる。2015/12/27
らくだ
4
一作目より登場人物の角というか癖がとれたかんじ。(NHKの金曜時代劇みたいな。)ちょっとゆるーいかんじで用心棒(道連れ)を引き受け、その裏にある事情をヌルっと解決。結構好きです(^^)2015/05/27
takahiko
3
前作同様に、個性的な登場人物がそれぞれいい味を出しています。「面割り」と「伴天連の呪い」が印象に残りました。2011/04/27
りょうこババ
2
彦輔、めぐぼの藤八、勧進かなめのトリオ。おまけの鞠婆。のんびり読める。2022/11/14