出版社内容情報
八年間続いたテレビの仕事もちょっとひと休み。たっぷり充電するはずだったのに、こんなに忙しいなんて……。新生活の行方やいかに?
内容説明
八年間続いたテレビの仕事もちょっと一休み。いわゆる充電するはずだったのに、今日はロンドン、明日は秋田。どうしてこんなに忙しいんだろう…。七十歳の誕生日を過ぎても一人で寝られない父君・弘之氏、ともにマッサージを初体験した檀ふみさん、愛すべきメダカ、ミジンコたちに囲まれたにぎやかな日々。
目次
ボーッ
泣き虫ナッチン
目撃者
オンチダイコン
縁なし縁結び
お付き合い初め
犬に出会えば
喉オタク
タイムリミット
喉オタクからの手紙〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユウユウ
47
おしゃべりを聞いているようで楽しく読めました。謙遜してらっしゃるけど、その人脈たるや…間違いなく、本当の意味でのセレブだと思うのです。だってランドセルが志賀直哉先生に買ってもらったものって!好きな写真家の岩合光昭さんの名前も拝見して嬉しくなりました。2017/02/25
kazu@十五夜読書会
41
1993年発行のエッセイ集。週刊文春に連載された一年分をまとめた佐和子さんの日記(週記)と、あとがきに説明があります。1991年に佐和子さんが八年続けたテレビの仕事を辞めようと決心し、秋に実際に辞めるまでの期間に当るそうです。激しくいらいらした年だそうで、本書のタイトルも「きりきりかんかん」。心の声の佐和子さんの啖呵が面白い。P71からの「ミジンコ集中治療室」世話をしているミジンコが絶滅の危機に瀕し、残るオカメミジンコを四つのフラスコに移しての、手厚い看病観察記だが佐和子さんの余計なお世話が傑作!⇒2013/04/03
tokotoko
38
読友さんの感想で、「そういえば・・・阿川さんのこと、好きだった!」ってことを思い出し、読みました。明るく楽しいお話が続々と登場します。幅広い人脈、ちょっぴり不思議な物好きなところ、知的なのにちょっぴり抜けているところ・・・。いろんなことが阿川さんの味方になって、魅力的なこの本が出来上がっています。私、何よりも尊敬するなぁー!すごいなぁー!と思ったのは、まるでおしゃべりしているかのように滑らかに、こんなにたくさんの文章が書けるということ。私ならきっと・・・1ページで終わる、と思います。2014/08/12
ぐっちー
10
阿川さんのエッセイ。怒りにまかせた文章さえも、読めば何故か微笑んでしまうゆるさが良い。そして、志賀直哉から子供のころ、ランドセルを贈られた話など、サラッと大物が登場するあたりは流石阿川家。ミジンコを愛するミジンコ倶楽部が興味深いが、もう解散してしまっているというのが残念。2013/11/17
わをん
7
読んでいる間ずっと、この原稿を書いている裏側で壇ふみさんとの恒例のやり取り「締め切りに終われる不幸比べ」を電話でしてるんだろうなぁ、と想像してしまう。せかせか、さわさわ、小柄な身体でくるくる動き回りながら、働き頑張っている様子がよく見えてくる。2015/08/14