内容説明
閑静な住宅が広がる東京杉並区のど真ん中に東京都の廃プラスチック中心の不燃ゴミ圧縮施設「杉並中継所」が1996年から稼働した。直後から付近一帯で原因不明の呼吸困難、頭痛などの被害が多発、死亡者まで出る騒ぎとなった。だが都は施設を発生源と認めない。住民は、被害者のなかにいた科学者たちを中心に実態を調査し、原因を究明、新しいタイプの化学物質汚染から健康と暮らしを守るために闘いに立ち上がる。本書は、杉並病の発生から公害等調整委員会の裁定までの記録。
目次
第1章 「杉並病」の大発生
第2章 被害者・支援者の運動
第3章 問題多い行政の対応
第4章 公調委での活動
第5章 被害者自ら原因究明
第6章 杉並病の原因裁定
第7章 今後の課題
著者等紹介
川名英之[カワナヒデユキ]
江戸川大学社会学部環境情報学科非常勤講師、環境ジャーナリスト。1959年東京外国語大学ドイツ語学科卒、1960年毎日新聞社に入社。1963~1964年、ウィーン大学へ文部省交換留学(西洋史)、社会部に所属し、主に環境庁・環境問題を担当、1985年に編集委員。89年に立教大学法学部非常勤講師。90年、毎日新聞社を定年(55歳定年)退職
伊藤茂孝[イトウシゲタカ]
1974年生。1997年上智大学法学部法律学科卒。2001年司法研修所卒(54期)。司法研修所卒業後、思うところあり、アルバイトをしながら生計を立てていたが、その間に杉並病問題にボランティアとして携わるようになる。杉並病裁判の原告弁護団に加わるため、2002年12月中に弁護士登録予定
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