内容説明
事務所近くの駐車場は「NPセンター」なる横文字の団体が管理していた。素朴な疑問から調査が始まり、税の無駄遣いの仕組みがわかりやすく語られる。新聞やテレビでは絶対わからないこの国のシステムを解題して好評の週刊文春連載「ニュースの考古学」から精選。読めば賢くなること請け合います。
目次
1 “税”の行方
2 迷走する“霞が関”―反行革のトライアングル(1)
3 “虎の門”の闇―反行革のトライアングル(2)
4 主なき迷宮“永田町”―反行革のトライアングル(3)
5 金融危機の構造
著者等紹介
猪瀬直樹[イノセナオキ]
作家。1946年、長野県生まれ。『ミカドの肖像』で87年、第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で96年度文芸春秋読者賞受賞。既成の常識にとらわれないユニークな視点でつぎつぎと作品を発表、『ペルソナ三島由紀夫伝』『マガジン青春譜』『ピカレスク太宰治伝』の評伝三部作が話題に。作家活動のほかにメールマガジン「日本国の研究 不安との訣別/再生のカルテ」の編集長。行革断行評議会委員として特殊法人等の民営化に取り組む。政府税調委員、日本ペンクラブ言論表現委員長、国際日本文化研究センター客員教授、東京大学客員教授など幅広い領域で活躍中
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
16
1999年初出。 五輪招致では存在感あったが、 ご自身の政治とカネで失脚。 残念である。 権力は情報を隠す(13頁)。 立場が変われば同じことか。 自分に跳ね返ってきたのである。 猪瀬氏は、市民という言葉は 実体がないから嫌いだという(31頁)。 僕は市民という言葉は好きだけど。 対等平等な議論ができるんだよ。 カネとか権力といった鎧がないんだよ。 ご自身は、現代の不正を見抜く立場から、 見抜かれる立場になって、 政治とカネで去っていった。 幕引きが醜かった。 2014/05/19
あらあらら
14
知事になんかならずに分相応の物書きに徹していればいいものを、権力の魔物にとりつかれたのか。もう、このような批評はできないでしょう。2015/04/14
さっと
7
もう20年近く前に出された本だけど、ここで指摘されているようなムダが改善されたかというと、大して成果はなく、甘い蜜を吸っている人たちは相変わらず税金を他人事のように気軽に使って、一方ではタスクぺイヤーとして市民の権利は主張し、のうのうと生きているのだろう。繰り返し述べられているのは、単に良し悪しや存廃を議論するのではなく(感情論や水掛論にせず)、問題の本質を見極めるなり、対案を示すなりしようということ。まぁ、無関心が一番よくないけど、言うは易しだな。2017/09/23
冬至楼均
1
情報の古さ、もさることながら、小ネタの羅列で噛み応えが無い。筆者の本領は一つのネタを深く鋭く切り込むねちっこさ(褒めてますよ)にあると思う。2012/12/13
tuppo
1
話題が古いのでちょっとついていけない所がある。2012/09/21
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- 和書
- キサトア 文春文庫