内容説明
日清、日露の戦いに勝利をおさめた日本は、世界の一流国として自他ともに許すようになる。海軍にあって二つの戦争を指導した山本権兵衛は、「海」から「陸」、すなわち政治の世界に乗り出すことになった。時あたかも明治という大きな時代が終り、大正の始まりとともに、陸海軍の相剋は緊張の度を高めて行く―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
86
日露戦争も終わり、明治天皇が崩御されて新しい時代に入ります。今回はどちらかというと政治の場面における権力闘争のような状況を呈します。政治家の間では、原敬や西園寺公がかなり多くの場面に登場して、さらに桂太郎首相に山本権兵衛が圧力をかけて自分が首相になります。ただ海軍出身の山本と陸軍との間ではかなり緊迫した関係となっています。これからの厳しい状況を予想させてくれます。2025/03/31
Book Lover Mr.Garakuta
3
図書館本:速読。読了.感想は第5部で。2018/12/09
ウチ●
2
明治という時代が終わり、遂に国の舵取りに乗り出した山本権兵衛伯。首相として難題を次々に解決し、栄光に包まれた時期の物語が「第三部」だが、迫り来る挫折の影を匂わせる終章となっている。2012/05/26