出版社内容情報
『下天は夢か』『夢のまた夢』に続く「夢」三部作の掉尾。ついに日本六十余州を掌中にした天才治世家、徳川家康の生涯に迫る──
内容説明
慶長三年八月、豊臣秀吉薨去の時、朝鮮に残留する日本軍は六万五千人。家康は秀吉の死を伏せたまま、全軍撤退させようと手だてを講じるのだった。無事帰朝した大名たちの間に起こる対立を利用して、次第に勢力をのばす家康。戦機を待つ野戦の名将は、ついに五十九年の生涯を賭けた大博打に出る。津本版徳川家康の壮大なる幕開け。
感想・レビュー
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yoshida
119
「下天は夢か」で織田信長が本能寺の変で倒れるまで、「夢のまた夢」で本能寺の変の直後からの豊臣秀吉の天下取りと死までを描いた本シリーズ。最終作では徳川家康を描く。太閤秀吉の死による、朝鮮征伐の和議と撤退から始まる。天下を手中にするため動き出す家康。唯一の対抗者である前田利家も死去。豊家の文治派と武断派の対立を煽り、関ヶ原合戦へと導く。関ヶ原では家康も豊家の一大老。他家は同輩であり、秀頼が西軍の陣頭に現れれば、東軍は秀頼に弓は引けず家康は滅びたであろう。島津や毛利の土地の言葉も面白い。資料的にも興味深い作品。2017/01/03
tsuchyyy
1
残念。。。司馬遼太郎はじめ戦国ものだいたい読んでしまったのでまた、最後の砦だった乾坤の夢が、こんなんだとは、、、読みにくいったらありゃしない、、、昔の言葉遣いやら、昔の手紙やら、本当に読みにくい、、、途中で嫌になってやめまし。☆1.02018/11/09
イエテイ
1
「夢」三部作を再読しているうちに作者がお亡くなりになった。資料の抜粋が多くてちょっと読みにくい。序盤の朝鮮撤退のところは圧巻。今なら石田三成にもうちょっと好意的な小説になったかな。2018/08/02
押さない
0
話し言葉の愛しみ。2014/01/05