文春文庫<br> 5000年前の男―解明された凍結ミイラの謎

文春文庫
5000年前の男―解明された凍結ミイラの謎

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 375p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167309770
  • NDC分類 202.5
  • Cコード C0198

出版社内容情報

一九九一年、アルプス山中で発見された凍結ミイラの謎に考古学の権威が挑む。現代科学を駆使して解明された驚くべき新事実とは?

内容説明

1991年、オーストリアとイタリアの国境近く、標高3210メートルの地点で、凍結したミイラが完全な形で発見された。紀元前3300年頃の男性で、携帯品や服の断片からも興味深い事実が明らかになっていく。いったい「彼」はどこから来て、何をしようとしていたのか?推理小説を読むような謎解きの面白さが横溢する壮大な古代ドラマ。

目次

第1章 世紀の大発見
第2章 本格的調査の開始
第3章 さまざまな遺物
第4章 服装の謎
第5章 遺体は語る
第6章 故郷をさがせ
第7章 五千年前の暮らし
第8章 再現ドラマ「最後の日々」
付章 エッツィ騒動顛末記

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シュラフ

31
おすすめの一冊。アルプス山中を舞台にした古代ミステリー。1991年にアルプス山中で凍結ミイラが発見された。調べてみると、なんと紀元前3300年頃に行き倒れた男性が死後そのまま氷河に閉じ込められたことが分かった。彼はどこから来て、どうしてアルプス山中で行き倒れになったのか、という謎解きが展開していく。そもそもいったい彼はどういう生活をしていたのか。彼が身につけていた衣服や持っていた物で、我々の祖先はすでにこの時には一定の文明を持っていたことが分かる。そして彼におこったのであろう悲劇に人間社会の厳しさを知る。2017/08/05

mazda

25
1991年、ある夫婦がアルプスの山中で遺体を発見します。初めはそこそこ新しい遺体かと思われましたが、詳細な検査や持ち物などから、5000年前の遺体ということが分かり世間がにぎやかになります。細かく調べていく過程で、彼がどのような最後を送ったのか想像しているところに興味がわきました。ヤギや羊を飼って生計をたてていたところ、村全体が何者かに襲われて、彼は命からがら逃げ切った。その先がアルプスの山中だった、というものですが、正解はどこにもありません。そういうことだったのかも知れない、と想像するしかないですね。2017/07/05

James Hayashi

22
ヨーロッパアルプスで見つかった5000年前のアイスマン、エッツィ。写真が凄い!肉は見えないが骸骨に皮が残り凍りついた唇がひしゃげている。入れ墨(お灸の跡)まで見てとれ、まるで人間版のビーフジャーキー。短剣や鞘、ウエストポーチ、弓、斧、発火器具、医薬品?衣類と靴。完璧に近い状態での発見。発見の様子とその後の類推が語られるが、かなり面白い。分析を進める上で人類学の見方を知ることができるが、放牧や花粉調査など当時の文化を少ない情報から統合していく様子は驚き。ロマンを感じた。 2015/12/24

林 一歩

14
純然たるノンフィクションですが、下手なミステリーより断然面白い。2012/10/08

積読本消化中

10
5000年前っていうと、日本では日本、縄文時代中期〜後期で三内丸山遺跡とかの頃だそうです。って思うとすごいなぁ。この本の後も研究が続いていて、現在でかなり進んでいるようです。 2013/11/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/75365
  • ご注意事項