出版社内容情報
八人もの部下が絞首刑になりながら、なぜ所長だけ命びろいできたのか。戦中の異常状況下における人間の尊厳を問うノンフィクション
内容説明
極寒と栄養失調と虐待のため、大量のオーストラリア兵が死亡したとされた直江津捕虜収容所では、BC級戦犯裁判で8人もの職員が絞首刑になった。ところが所長だけは、12年間の獄中生活の後、釈放されている。なぜ彼だけ命びろいできたのか?埋れた事実を丹念に拾い集めて真相に迫るノンフィクション。
目次
足をもがれた少女
遺族たち
最後の民謡
河原の枯れすすき
チリ紙のてるてる坊主
35年目の便り
戦犯裁判
証言台にて
捕虜をかばった人
所長の記録
戦争後遺症
オーストラリアの捕虜たち
軍事郵便のプロポーズ
貝になった男
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tora
1
異常な事態の中でなびかない、動かないということの強さ。2012/08/14
ヒートあっぷぷ
0
同じものを見ても、牛蒡と木の根っこの差があるんだなと…。 全てが事実かどうかは分からないが、当時にお互いの誤解を誤解だと分かる事が出来れば少しは…。 お互いに誤解をしているという事に気がつくのさえ難しい状況だったし、今もそういう事が多々あるのだと思った。2009/08/13
奥 清衡
0
並盛。
Arte
0
捕虜を虐待したとして、戦後8人の職員が死刑になった直江津の捕虜収容所のことを調べた書。逮捕された職員は、あだ名で探され、写真で同定され、容疑事実が怪しい人もいたとか、捕虜の待遇が悪かったのは確かだが、食糧は頑張って集めていたつもりだったとか、所長は玉砕した部隊から外された人だったとか。ごぼうの話の元でもあるっぽい。戦後40年経っての取材の話も面白い。2025/03/26
naniwoyomu
0
おすすめ。 #歴史 #戦争 #東京裁判 #BC級戦犯