出版社内容情報
源氏の御曹司ながら九州は筑紫へ放逐された自由剛気の源為朝が、青春と恋を賭けて平氏の豪族を蹴散らす波瀾万丈の痛快時代巨篇!
内容説明
許婚の美姫白縫を宿敵・平康則に奪われた八郎為朝は、彼女を追って康則の本拠川尻を攻撃するが、白縫の姿はなかった。だが海千山千の家来・紀平次の活躍によって彼女と再会を果した八郎は、伝説の反逆児であった祖父陸奥二郎義親とめぐり合い、その後だてを得て、いよいよ平氏方の豪族討伐に立ちあがった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TheWho
14
下巻に入り、為朝の許嫁を強奪した平康側は、西国平氏を糾合し、為朝ら西国源氏らの殲滅を図って行く。かたや為朝は、伝説の武将祖父源義親と巡り合い、鎮西総追捕使を自称し祖父義親と同じく時の朝廷への反逆の道を歩み、剛勇無双を謳われ華々しい鎮西八郎伝説が展開していく。物語は、若き武将為朝の成長と純愛が語られる中、三町礫紀平次や尾張権守家遠、悪七別当等保元物語にも登場する伝説の源氏郎党の面々の七面六臂の活躍が生き生きと描かれている。英雄百花繚乱の時代の中で一際異彩を放つ為朝伝説を彩る稀有な作品です。2018/05/05