内容説明
つましい月給暮らしの水田仙吉と軍需景気で羽振りのいい中小企業の社長門倉修造との間の友情は、まるで神社の鳥居に並んだ一対の狛犬あ、うんのように親密なものであった。太平洋戦争をひかえた世相を背景に男の熱い友情と親友の妻への密かな思慕が織りなす市井の家族の情景を鮮やかに描いた著者唯一の長篇小説。
著者等紹介
向田邦子[ムコウダクニコ]
昭和4(1929)年東京生れ。実践女子専門学校国語科卒業。映画雑誌編集記者を経て放送作家となりラジオ・テレビで活躍。代表作に「だいこんの花」「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」「隣りの女」等がある。55年には初めての短篇小説「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」で第83回直木賞を受賞し作家活動に入ったが、56年8月航空機事故で急逝
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