出版社内容情報
アイスクリーム片手にTVを見るのが趣味の凄腕の殺し屋。そのマネジャー役を勤める相棒。殺された同僚の復讐に狂う警官。都会の片隅のケチな男同士の愛憎を描く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
34
人生や軍隊時代に自分を唯一、懐に入れてくれたマックに懐く、アイスとピザ、映画が好きなジョニー。彼のためには殺人も厭わない盲目なまでの信頼と純真無垢さが彼等を追い詰めていることは知らない。しかし、彼に相棒を殺された刑事、サイモンは異常な執念を持って彼らに近づいていた・・・・。刑事組がサイモンのみがマイクに依存していたのならば、殺し屋組のジョニーとマックは共依存だった違いが対照的。最後の結末は森茉莉の「恋人たちの森」に似ていますが、あの子が彼に重ねているのは悪魔で最愛の人でしかないという事実がほろ苦いです。2013/07/01
takayo@灯せ松明の火
18
視覚障がい者の方への朗読ボランテイアをしていて、利用者の方からこの本のリクエストがあった為朗読したものを録音。今日、読み終わりました(*^^)v BLっぽい・・って変に勘ぐって読もうとしちゃいますが、、かなり骨太です。もう、ずーっと前の本なのに、まったく古臭くない。あ~おもしろかった。2012/02/25
さよちゃん
16
読みながらずっと、ジョニーはマックに出会って幸運だったのか、それとも不運だったのかと考えてしまいました。翻訳ものミステリー(これはハードボイルド?)は、展開が早くて面白いです。まるでハリウッド映画を観ているように読めました。2019/08/27
olivegreen
8
ジョニーとマック、共依存な関係が痛々しくもあり切なくもあり。第三部でマックがついに爆発してジョニーを殴ってしまうシーンがなんかとてつもなくよかった。ラストは正直あまり好きな終わり方ではない。ああなるしかないと分かってはいても。「哀れなジョニー」っていう言葉がずっと頭に残っている。2012/02/13
ひろむ
7
★★★身体をつなげるより深いところで結ばれていた二人。切なさに涙がにじんだ。美しき殺人者とその庇護者の切ない物語でした。2013/05/14