出版社内容情報
格差社会の歪みを直視しながら、「硫黄島からの手紙」に絶賛の拍手を送り、語られる昭和を遠くに思う。「週刊文春」連載エッセイを文庫化。
内容説明
昭和について語られることが多くなるにつけて思う“昭和も遠くなりにけり”。いじめに象徴される格差社会の歪みを直視する一方で、映画「ゆれる」「硫黄島からの手紙」に絶賛の拍手を送る。「それはないだろう」という事件には、本音をずばり。時代と世相の“いま”を書き続ける「週刊文春」好評連載エッセイ第9弾。
目次
第二のふるさとを想う
これでいいのか、年末年始
二〇〇六年正月の光景
大雪・豪雪を想う
雪の東京
たかがブタのお噂ですが
「すべて王の臣下」があばく真実
小学校から英語教育?
新作「プロデューサーズ」の楽しみ方
まだまだ続くダイエット〔ほか〕
著者等紹介
小林信彦[コバヤシノブヒコ]
昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる。昭和48(1973)年、「日本の喜劇人」で芸術選奨新人賞受賞。平成18(2006)年、「うらなり」で第54回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
102
「本音を申せば」の2006年の週刊文春に連載されたものが収められていて楽しいものでした。高島俊男さんと並んで辛口の評論です。ただ自分のフィーリングに合う映画などは褒めていて私にはうれしい限りです。「ゆれる」の西川監督あるいは出演者たち、クリント・イーストウッドの硫黄島シリーズの2作と二宮和也のうまさをほめているところではまさにその通りという感じでした。2017/10/06
eleking
2
お変わりありませんようで。ええ。2010/08/21
KAZ
2
年寄りの言うこともたまには聞かないと。2010/08/07
ぱーぷる・ばんぶー
2
「週刊文集」に連載されているエッセイの2006年版。映画「ゆれる」とクリント・イーストウッドの硫黄島2部作を絶賛されているのはうれしい。年を重ねるにしたがって、頑固爺さん度が増してきているような気がする。2010/07/27
とんぶり
2
ちょっと疲れるけど植草甚一さんというのがツボった。読んで観たくなった映画、ゆれる・ふんどし医者2010/08/09