内容説明
2001年10月1日、古今亭志ん朝急逝の報にふれて、エルヴィス・プレスリーの急死に匹敵する衝撃を受けた著者が、哀惜の念をこめて、志ん生と志ん朝、父子二代の落語家を論じる。それは同時に、現代の東京が失った言葉と街と人々へ捧げる、美しきオマージュであり、哀切きわまりないレクイエムとして、読む者に迫る。
目次
第1章 古今亭志ん朝(古今亭志ん朝の死;志ん朝日和(一九八一年~二〇〇一年))
第2章 古今亭志ん生(ある落語家の戦後;志ん生幻想)
第3章 志ん生、そして志ん朝(“路地”の消滅;志ん生、大ブレイク ほか)
第4章 落語・言葉・漱石(『落語鑑賞』と下町言葉;夏目漱石と落語)
著者等紹介
小林信彦[コバヤシノブヒコ]
昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる。平成18(2006)年、第54回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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