内容説明
閑静な住宅街に出没する変質者に対する敵意を、周到に用意された伏線とプロットで一気に読ませる表題作をはじめ、視聴率戦争の内側をシニカルに描いた「雲をつかむ男」、直木賞候補作となった「みずすましの街」など、不思議な味と多様な趣向をこらした著者独特の中短編6篇を収める。小説作法を解き明かした「創作の内幕」付。
著者等紹介
小林信彦[コバヤシノブヒコ]
昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる
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感想・レビュー
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こばまり
41
昭和の香り漂う短編集かと淡々と受け止めていたら「悲しい色やねん」で衝撃を受けた。最近、当事者作家である又吉直樹氏の作品をほれぼれと読んだばかりだが、喜劇人の哀しみ可笑しみを冷徹ともいえる眼差しで描く人に小林信彦氏がいたではないかと膝を打つ思い。2024/07/11
kokada_jnet
3
「1時間文庫」で出た「侵入者」を含む短編集を出すという企画だが。正直気持ち悪い近年の少女ものショートショート群(初出時は、岡崎京子に挿絵を頼んだようだが)を収録し。「みずすましの街」「悲しい色やねん」「雲をつかむ男」といった、定評ある旧作を混ざる。という構成が、あまりいい感じがしない。2014/03/02
yo
1
内容がファンタジックという訳ではないけど、何か不思議な感じのする話だった・・・。余り読んだことのないタイプの小説を描く作家さん。幾つか読んだら慣れてきて面白さが判るのかなぁ。2009/08/03
kanamori
1
☆☆2011/10/13