出版社内容情報
今川家太守の座を竜王丸の手に戻した伊勢新九郎(早雲)は、のぞまれて韮山の北條家の名跡を継ぐや堀越公方一門の内紛に乗じて、ついに伊豆に一円をわが手におさめる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
東森久利斗
1
山田風太郎? かと錯覚するほどの○○、××な内容。早乙女貢への硬派な男一匹的印象が覆る。驚き、赤面?、それでも、やっぱり興味津々、最後は食傷気味で飛ばし読み。本来、上中下巻レベルで済んだはず。編集者の欲と入れ知恵で、無理やり原稿枚数を増やされたのかも・・・、と好きな作家だけに擁護しておこう。後北篠氏の成り立ちが良く分かる。2020/08/04
カズザク
0
一介の浪人から、城持ちの殿に。大道芸人を使った奇策で城を乗っ取り…ん?他にも同じような話を聞いたことがあるような?作り物とわかっていても、話が出来すぎ?準備万端で駿府城を奪取も、大きな力に上から圧迫され、目的達成の直前で断念。力の時代…戦国時代への過渡期のため、伝統・格式・位階…見えない力(亡霊のようなもの?)に屈する。これにめげず、また力を蓄えチャンスを伺う気の長い、長期視野の新九郎に脱帽。少し早い時代にうまれてしまった新九郎…あと50年遅く生まれていたら、もっと歴史に名を残す英雄に?って考えてしまう。2018/08/15