感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
19
ロンドンでカジノ支配人をしている主人公は、15年前に逃げ出した町マンチェスターの刑事の訪問を受ける。主人公はその町で男娼をしていてその刑事のタレこみ屋だったのだ。そして当時仲間が殺されたときとよく似た事件が起きたのだと…… クライムもので、80年代ゲイカルチャーが舞台になっている。小説としては珍しい舞台だ。題名のように、90年代ロンドンと80年代マンチェスターの各時代が入れ替わる構成になっている。途中で少し混乱した。人物造形と会話がよろしい。まあこの二つが駄目なクライムものは聞いたことがないが。2014/09/28
じゅん
0
★★☆☆☆導入から事件に至るまでが長すぎるうえ、過程である裏社会の描写がさほどおもしろくないので読んでてしんどかった。似たような作品だと『トレインスポッティング』はドラッグ・ジャンキーのリアルな暮らしぶりがわかって見応えがあったのだけど、本作は裏社会の暗さが描かれていないので、悪い意味で軽すぎる。過去の事件も別にいまになってとりたてて騒ぐような出来事ではないので、なぜ主人公が捜査に加わらなければならないのかよくわからない。ニューウェーブ系作家って基本的に軽やかさが信条なのに、それが欠けている気がした。2016/04/02
eriii
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クライムノベルとして評価を受けていますが、実際に推理小説の様相を表すのは半分ほど読み進めたあたりからで、それまでは90年代のロンドンでカジノの支配人の現在と80年代のマンチェスターに暮らすゲイの若者だったころが交互に描かれています。作中にはイギーポップ、デヴィッドボウイをはじめ80年代に流行った音楽がたくさん登場するので当時を知らない私は曲を流しながら読んで想像のなかのディスコで踊り、世の中に不貞腐れた顔でドラッグをやりセックスに耽りボウイを歌う彼らの儚さと力強さに心打たれました。2014/01/17
psdstar
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ジャンクがとりあえず生き延びてたので良かった。2012/08/11
丰
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”スタイルを認められるのはうれしいが、それをライフスタイルとまちがわれるのは、ごめんだ。”2011/09/23