出版社内容情報
細川ガラシャ─明智光秀の娘として生まれて、苛酷な運命に引き裂かれ救いを禁制のキリスト教に求めながら、悲惨な生涯を送った薄幸の女人を描く感動の長篇小説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
55
最後が急展開かつ曖昧な終わり方という印象が残った。先日読んだ宮木あや子『ガラシャ』では玉子の侍女は糸(清原マリア)とオク(オリジナルキャラ?)で、この本では大弐(清原マリア)と小侍従だった。読み途中の三浦綾子『細川ガラシャ夫人』ではまた違った名前だったな。この3作同時読みは難易度高め・・・2014/10/23
京橋ハナコ
3
再読。これだけ価値観が違うと一緒にはいられない。細川忠興はこの時代をえがいた小説では結構良い書かれ方をしてる人なのだけど、この話の中では情さばかりが目立つ。実際にこのとき助かった長男の嫁に腹をたてて長男を廃嫡するということもしてるので、わがままではあるだろう。話自体は後半急展開であっけなかった。2015/09/11
カズザク
2
謀叛・裏切りが日常茶飯事の戦国時代。とは言え、相手が絶対王者の超大物なので、単なる謀叛では終わらない。首謀者は父親だけど、残された家族まで世間で微妙な立場に…結果、人里離れた山奥に、世間の目から隔離される。静か過ぎる環境の中で、信と不信に苦悩する。見つかりそうで見つからない答え…その状態で呼び戻され、更に苦悩が続く。そんな中で、心に安らぎを与えてくれる新しい教えに出会う。焼き餅焼き…男のプライドを捨て、家を守る事を最優先に考える夫とは衝突が続く。愛があるから、憎しみながらもお互いが捨てきれないが、辛い。2023/03/21
イエテイ
1
明智光秀の娘、玉子の生涯。 前半の丹念な書き込みに比べて、後半にやや物足りなさ。 入信の場面と最期の場面はもっと書き込んでほしかった。2015/09/17