出版社内容情報
喧嘩、口論、探し物、その他よろずもめごと仲裁つかまつり候。旗本の家を出奔し裏店に棲みついた食いつめ浪人・神名平四郎の奇妙な仕事。ペーソス溢れる人生絵図
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大阪魂
40
藤沢さんの連作短編集!時代は水野忠邦の天保の改革が始まった頃!あと20年くらいで幕末の江戸、旗本の妾の子ってことで冷飯くらってた神名平四郎、道場立ち上げようとして仲間に騙され、よろず相談仲裁引き受け屋を立ち上げる!騙された仲間に紹介してもろたりして男女の手切れとか誘拐の交渉人とかいろんな厄介ごとを引き受け、持ち前の弁舌とええ加減やけど前向きな性格、達人域の剣の技で次々解決してく!いったん破談になった許嫁との仲とか、高野長英の本巡って兄一派と対立の水野忠邦の手下?の剣豪や居合の達人との対決は下巻へ!楽しみ!2025/08/01
タツ フカガワ
5
『まほろ駅前狂騒曲』を読んでいて、江戸の便利屋(?)を思い出し、久しぶりに読みました。藤沢さんの人気作品『用心棒日月抄』に通じる軽妙な味わいが魅力ですが、滋味あふれる文章や巧妙な物語運びなど、読むたびに惚れぼれします。「道楽息子」は何度読んでも泣けました。2017/09/25
ともちゃん
3
さすが藤沢周平。短編がすべてつながっていますね。下巻が楽しみ。2017/07/10
うじくら
3
仲裁のよろず屋をする神名平四郎を主人公とする連作短編集。内容はハードボイルド風で多いに笑った。しかしまぁ、この主人公鼻毛抜きすぎだし、やたらお茶にこだわるのが面白い。明石のダメッぷりも面白い。2013/05/21
ミノカサゴ134
2
主人公の平四郎は、人生に対してやや適当で、ずぼらな性格。しかし、天性の明るさと磨かれた剣の技で、厄介なよろず相談事を解決していく。一話毎読み終わるたびに、爽快な気分になる。江戸時代の設定なのに、時々現代風の会話がやりとりされるのもご愛嬌。望んでも詮無い話だが、著者には、こういう話を、もっと沢山書いてもらいたかった。2024/09/03
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