出版社内容情報
性に憧れ、政争を忌みながらも、着々と理想国家建設に励む聖徳太子。その赤裸の実像を豊かな知識と雄渾なスケールで描いた話題作
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅香
16
馬子の掌握から逃れるために河勝がとった策はやはり婚姻だった。。厩戸皇子の立場が大変であることが知れる2巻。馬子に悟られず、水面下で外堀を埋めていく作業のスリリングさ。18歳、厩戸の男子としての苦悩も相まって女人に奴婢も同じ人間だと平等主義に目覚めていくところが何とも言えない。御仏と人間は違う。だからこそ女人を断つことができた御仏を神として崇めることができるのだと弁が立つ。私の知らない聖徳太子像。物事を突き詰めて考え、人間の本質に果敢に対峙し、知ろうという好奇心は好感が待てる。面白い。次巻へ。2025/01/11
浦
12
1巻は14才くらいだったが、より成長し一人目の妻を娶った18才ごろの聖徳太子が描かれる。だんだん政治につながる思惑が見え隠れし、面白くなってきた。また、当時には異質の人間平等主義から、ちょっと女性にだらしないところがとてもユーモラスだ。さて、次巻はどうなるのか。2017/10/09
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
11
*聖徳太子2巻*時の天皇すら操る蘇我馬子は、実の娘婿となった厩戸皇子(聖徳太子)を次期の傀儡天皇とするべく皇太子に擁立する…。だが、厩戸は傀儡になるくらいなら天皇を辞すると明言した!ついに絶対権力者、馬子との対立が始まる!?(紹介文・他より)――全4巻の本作品ですが、ついに半ばにて青年、厩戸皇子(聖徳太子)と、百戦錬磨の古狸、蘇我馬子の政争が幕を開けた! ⇒続き2014/03/24
秋乃みかく
9
★★★★☆ 再読。次第に政治の場へ顔を見せるようになった廐戸皇子。大臣馬子にないがしろにされっぱなしの泊瀬部大王(崇峻)を見てると、確かに自分は絶対に馬子の操り人形にはなりたくないと思っちゃいますよね。泊瀬部哀れすぎる…(T-T)しかしこの本の廐戸皇子は本当にもう生々しいぐらい人間的すぎます(笑)まあまだ若いから仕方ないんだけど(^^;それにしても、うじのかいだこの皇女(漢字がでない…)って凄い名前だなぁ(笑)一体どういう経緯で付けられたんだろう?気になってしょーがない(笑)2014/09/23
kiiseegen
7
厩戸皇子、まだ十代の青年。蘇我氏の絶大なる権力と対する秘かなる思い・・・。続きへ。2019/06/28