文春文庫<br> ひとり旅

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文春文庫
ひとり旅

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  • サイズ 文庫判/ページ数 279p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167169473
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

一人で現地に赴き、徹底的な調査をして執筆に向う──事実こそ小説であるという筆者の創作姿勢が全篇にみなぎる、最後の随筆集。

内容説明

終戦の年、空襲で避難した谷中墓地で見た、夜空一面から朱の光が降りそそいでいた情景。銀行の現金引出し専用機の前で、チャリンと出てきた十円硬貨一枚に一瞬頭が錯乱したこと。小説家を目指す少年からの手紙や、漂流記の魅力について―事実こそ小説である、という徹底した創作姿勢で知られる著者が遺した、珠玉のエッセイ。

目次

「月日あれこれ」から(谷中墓地 空襲の一夜;「事件」が「歴史」になる時 ほか)
「井の頭だより」から(苺のかき氷;図書館長 ほか)
歴史の大海原を行く(多彩な人間ドラマ;小説の書き出し にがい思い出 ほか)
日々の暮しの中で(近所の鮨屋;こぶ平さんと正蔵さん ほか)
対談 なつかしの名人上手たち―小沢昭一・吉村昭

著者等紹介

吉村昭[ヨシムラアキラ]
1927年、東京生まれ。学習院大学中退。66年「星への旅」で太宰治賞を受賞。73年一連のドキュメンタリー作品の業績により第21回菊池寛賞を受賞する。他に「ふぉん・しいほるとの娘」で吉川英治文学賞(79年)、「破獄」により読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞(85年)、「冷い夏、熱い夏」で毎日芸術賞(85年)、さらに87年日本芸術院賞、94年には「天狗争乱」で大佛次郎賞をそれぞれ受賞。97年より芸術院会員。2006年7月31日永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

213
路上に出ると落葉が路上を舞っていた。事実こそ小説である。歴史とは勝者の手によって形作られるが、その時代を生きた方々の体験が重いほど語られないまま過ぎ去っていく。ひとり旅で独自の調査や聞き取りを行い創作する。疑問に筆が止まると旅に出る。定説が必ずしも正しいとは限らない。その意欲が長編小説に漲る。史実のある時代を書きたいから江戸時代以降になるという。遠い日の荒野を吹きすさぶ風の音を聞こうとしているのだろう。ただ一人立っている。こんなに考察を重ねてこの一冊が出来ているのかと感服する。「星への旅」から手に取ろう。2022/11/06

ケンイチミズバ

125
憲兵に口止めされてるからしゃべれない。戦後18年を経過しての漁師の言葉に驚く様子が。止まった時間への驚き、戦時中に叩き込まれた恐怖に今も体が反応するのだろうか、吉村氏の驚きが強く伝わる。取材を重ね、関係者にたどり着いて得た証言にもさらなる驚きが。冬の海に投げ出され、救命艇にしがみつこうとした兵たちの腕を軍刀で薙ぎ払った将校たちがいた中、私は靴で蹴っただけだと口にした一人です。映画ではあるもののたった一人の二等兵を助けて無事帰国させるアメリカ、語られないまま終わったかもしれない遠い記憶を辿る氏の記録です。2020/07/29

じいじ

89
愛妻であり、芥川賞作家でもある津村節子さんの「序」によると、これが遺作のエッセイとのこと。感慨もひとしおである。今作は日々の暮らしのなかでのことが、丁寧に綴られているのでより親近感を感じます。氏が生まれ育ったのが東京・日暮里、隣駅の上野界隈は手の内である。酒悦の福神漬け、鈴本演芸場…登場する懐かしい名前は今も健在である。失礼ながら武骨な風貌からは想像できない、吉村さんのやさしさ温かさを、このエッセイから感じました。作家・吉村昭がますます好きになりました。2023/04/04

Shoji

47
氏が取材のために訪れた旅先での随想です。他に、歴史観や日々の暮らしのことなども。小説ではないので肩ひじ張らずに読むことが出来ました。一章一章が程よい長さというのもグッドでした。2021/12/03

たぬ

43
☆4.5 エッセイ47本と小沢昭一との対談を収録。ほとんどは2006年に亡くなる少し前に書かれたもので夫人の津村節子氏が序文を寄せている。徹底的な調査をして執筆する方という前知識はあったが、同じ松でも赤松か黒松かまでを調べていたとは。納得がいかないと250枚もの『桜田門外ノ変』の原稿を燃やしてしまったというのにも驚いた。亡くなる直前まで精力的に各地を取材し執筆をしていたバイタリティに頭が下がる。2022/09/17

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