出版社内容情報
一人で現地に赴き、徹底的な調査をして執筆に向う──事実こそ小説であるという筆者の創作姿勢が全篇にみなぎる、最後の随筆集。
内容説明
終戦の年、空襲で避難した谷中墓地で見た、夜空一面から朱の光が降りそそいでいた情景。銀行の現金引出し専用機の前で、チャリンと出てきた十円硬貨一枚に一瞬頭が錯乱したこと。小説家を目指す少年からの手紙や、漂流記の魅力について―事実こそ小説である、という徹底した創作姿勢で知られる著者が遺した、珠玉のエッセイ。
目次
「月日あれこれ」から(谷中墓地 空襲の一夜;「事件」が「歴史」になる時 ほか)
「井の頭だより」から(苺のかき氷;図書館長 ほか)
歴史の大海原を行く(多彩な人間ドラマ;小説の書き出し にがい思い出 ほか)
日々の暮しの中で(近所の鮨屋;こぶ平さんと正蔵さん ほか)
対談 なつかしの名人上手たち―小沢昭一・吉村昭
著者等紹介
吉村昭[ヨシムラアキラ]
1927年、東京生まれ。学習院大学中退。66年「星への旅」で太宰治賞を受賞。73年一連のドキュメンタリー作品の業績により第21回菊池寛賞を受賞する。他に「ふぉん・しいほるとの娘」で吉川英治文学賞(79年)、「破獄」により読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞(85年)、「冷い夏、熱い夏」で毎日芸術賞(85年)、さらに87年日本芸術院賞、94年には「天狗争乱」で大佛次郎賞をそれぞれ受賞。97年より芸術院会員。2006年7月31日永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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