出版社内容情報
江戸で別れた兄を探す駿河茶の行商人が「かわせみ」の軒先に立っていた。兄弟は再開を果たし、雨の十三夜を迎える。表題作他七篇
内容説明
大きな荷を背に男が『かわせみ』の軒先で雨宿りをしていた。二十数年前に生き別れた兄を尋ね、本所深川の寺を廻っているという。兄弟は再会を果たすも、雨の十三夜に永久の別れを迎える。表題作ほか、「尾花茶屋の娘」「春の鬼」「百千鳥の琴」など七篇を収録。御宿『かわせみ』の面々がおくるおなじみの人情捕物帳シリーズ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
25
『矢大臣殺し』はタイトルと内容がアガサ・クリスティの二つの作品を想起させる。『伊勢屋の子守』は犯人も含めていろいろ救いのない話だが、明治が近づいて奉公人の意識が変化している点が興味深かった。自分より幸せそうな誰かと比較して不満を持つと、さらに不幸になるのかもしれないと考え込んでしまった。2019/01/10
椿
6
再読。御宿かわせみシリーズ第17作。「伊勢屋の子守」は、子供が二人も死んでしまって、結構キツイなぁ。「矢大臣殺し」は、下手人たちに、よくやった!と言いたい気持ちでいっぱいになったよ。2015/01/30
純白天使
1
しみじみした話が多かったかな?2014/05/19
nagatori(ちゅり)。
1
どの話も少なからず子供絡み、というか子供ネタが多かったなあというのが感想。どうにもやるせない気持ちになるのは、平岩さんが子供に被せる運命の重さに息苦しさを覚える故か、それとも…。2013/09/16
紅(mokomoon)
1
東吾さんの采配に涙 杓子定規な解決より未来を信じる采配が良かった 東吾さんの采配を受けいれる源三郎さんがやっぱりいい2013/05/04