出版社内容情報
鬼平を苦しめるため、配下の家族を殺す前代未聞の兇族が登場する長篇「流星」をはじめ、「掻掘のおけい」などを収録した七・八巻
内容説明
「長谷川平蔵と自分とが、もう切っても切れぬ間柄になってしまったことに、私は気づかざるを得ない」(作者の言葉)。ますます円熟味をました筆先から次々と新しい鬼平像が描き出される…。「雨乞い庄右衛門」「隠居金七百両」「はさみ撃ち」「掻掘のおけい」「泥鰌の和助始末」「寒月六間堀」「盗賊婚礼」の七篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
186
この巻には7つの作品が収められています。よくも飽きないものだとあきれられるでしょうが、主人公が酸いも甘いもかみ分けた人物だからでしょうか。今で言えば警視総監でしょうがこのような人物がなるとは思えません。またまわりの人物も、息子や忠吾のような人物がいるのでいいのでしょうね。まじめばかりで堅苦しい人物ばかりだと飽きられるのかもしれません。「泥鰌の和助始末」が印象に残っています。2017/05/16
ポチ
57
飽きずに面白く読了。人としての長谷川平蔵が素晴らしい‼︎辰蔵頑張れ!(^^)2017/04/26
Kiyoshi Utsugi
42
池波正太郎の「鬼平犯科帳(七)」を読了しました。 ・雨乞い庄右衛門 ・隠居金七百両 ・はさみ撃ち ・掻掘のおけい ・泥鰌の和助始末 ・寒月六間堀 ・盗賊婚礼 七話が収録されています。 剣友の岸井左馬之助が活躍する雨乞い庄右衛門、平蔵の長男である辰蔵が鬼蔵として活躍する泥鰌の和助始末が面白かったです。読みやすいので、すぐに読み終えることが出来ます。2023/03/18
kinupon
40
シリーズも7作目になると安心して読んでいられます。鬼平の活躍や盗賊の個性など、ワクワク感がいっぱいです。2015/07/17
s-kozy
36
池波先生、ますます絶好調です。「長谷川平蔵と自分とが、もう切っても切れぬ間柄になってしまった」という心境になっていたとか。平蔵若き日の無頼時代の恩人との再会を描いた「泥鰌の和助始末」には泣かされた。与力や同心たち、密偵たちは使わず、ほぼ単独で事を解決する「寒月六間堀」には剣客商売のテイストがあった。またこの短編の最後の一行「今朝も、よく晴れている」がなんとも余韻があってよかった。続きが楽しみだなぁ。2014/05/01