出版社内容情報
「戦国時代を心理学で分析する」から「『ミシュラン東京版』への決定的批判」「直木賞とっておき秘話」まで、次々繰り広げられる17篇。
内容説明
「戦国時代を心理学で分析するとどうなる?」から「スクープをめぐるとっておきの話」まで、読み始めたら止まらない愉楽のエッセイ17篇。著者が「これほど力をこめて書いた悪口書評はなかつた。自信作です」と言う異色の一篇「わがミシュラン論」も収録。
目次
替唄考
娯楽としての戦争
戦国時代の心理学
木久蔵改メ木久扇
与太を飛ばす
わがミシュラン論
スクープ譚
星旗楼綺譚
朝日の「葉」のこと
ヘタウマの元祖〔ほか〕
著者等紹介
丸谷才一[マルヤサイイチ]
大正14(1925)年、山形県鶴岡に生れる。昭和25年、東京大学文学部英文科卒業。43年、「年の残り」で第59回芥川賞受賞。また60年、評論「忠臣蔵とは何か」で第38回野間文芸賞受賞。平成23年、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いのふみ
1
該博な知識とユーモアのある語りが聞いていて楽しい。とくに寿司屋の話と作家の身長の話が印象的だった。2024/08/12
Sato1219
1
もうかれこれ20年くらい、丸谷才一のような老人になりたい、と思い続けている。最初に知ったのは「ユリシーズ」の翻訳だから、才気煥発とした英文学者のイメージであったが、だんだん小説やらエッセイに手を出しているうち、すっかり、文学のみならずライフスタイルについても、多大な影響を受けている。何より博覧強記ぶりがすごいし、最近はときどき老人ボケを詐病して、たくみに話題を切り替える文章の運びも名人芸。本作でも、「東京いい店うまい店」の話やら、すきやばし次郎の話でお腹が空いたり、ロンメル将軍やキキの話に引き込まれる。2012/06/19
もりた
1
面白かった!ミシュランについての話や、どうして千夜一夜物語は1001なのかとか、非常に興味深い。へええとかほおおとか思いつつ読みました。そして戦国時代の心理学のページでは、「ぴったりくる……」などとやらかされて噴きだしました。わかるわかる、やりたくなるよね!文庫のフォントがやけに黒々しいのが気になったが、慣れると(というか本文に夢中になると)そう気にならない。2012/05/29
えむa
0
丸谷さんのエッセイには賞味期限がないなぁ。題材への切り込み方が縦横無尽でどんだけ抽斗があるんだろうといつも驚かされる。艶っぽい話も高尚で粋で大人な感じ。2013/09/04
天来
0
ぶちお