出版社内容情報
リンカーン大統領作の探偵小説、ポワロの死亡記事など、日本と世界の出版物から集めたミステリー好きは必読の楽しいアンソロジー
内容説明
リンカーン大統領作の探偵小説、スペイドとマーロウとアーチャーの比較表、エルキュール・ポワロの死亡記事、江戸川乱歩と小林秀雄のミステリー談義、ハヤカワ・ポケット・ミステリ論、サンデータイムズ・ベスト100など、日本と世界の出版物から選りすぐった、ミステリーファンに贈る楽しいアンソロジー。
目次
1 序曲としてのユーモア小説(スープの中のストリキニーネ)
2 アルバム(ミステリーと私;スペイドとマーロウとアーチャー;映画スクラップ・ブック;半七老人と綺堂老人と;コナン・ドイルと鉄道;神保町の島崎書店によく出たプルーフ・コピー;わが愛する探偵たち;コナオン・ドイルの思い出;エルキュール・ポアロ氏死去)
3 歓談数刻(ヴァン・ダイン論その他;ハヤカワ・ポケット・ミステリは遊びの文化)
4 大統領の書いた探偵小説(トレーラー殺人事件の謎)
5 名作のリスト(サンデー・タイムズ・ベスト100;江戸川乱歩の3つのリスト)
6 探偵小説論(探偵小説―現代の暴力神話か?;スープのなかの蠅;茨の冠)
7 終曲としてのライト・ヴァース(死体にだって見おぼえがあるぞ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
6
ミステリーに関する様々な随筆、評論、対談などが収められています。贅沢な作りになっていてそれぞれ筆者は勿体ないくらいに一流の方々ばかりです。読む終わるのが、惜しくてじっくり読もうとしたのですがあっという間に読み終わりました。またいつか読みなおしてみましょう。2014/05/19
tegi
2
評論部分を中心に飛ばし読み。中村真一郎『スープの中の蠅』丸谷才一『茨の冠』が、探偵小説/スパイ小説の魅力を明晰に語っていて楽しい。このアンソロジーは81年刊、各評論初出は更に遡るが、現代のミステリにも通用する論だと思う。丸谷才一が現代のミステリをどう読んでいるのか知りたいものだ。たとえばエルロイとか。2011/07/31
tsato
2
ウッドハウスのユーモア小説、大岡昇平や小池滋のエッセイ、ポアロの死亡記事に中村真一郎、丸谷才一の探偵小説論など多彩なアンソロジー。瀬戸川猛資の解説も楽しい。2010/08/13
nuruuri
1
探偵小説に私たちが何を求めているか、そして探偵に何を求めているかということについてのアンソロジー。アンソロジーなんだけど、話があっち行ったりこっち行ったりせず、直線的に展開していくのがおもしろい。ヒーローたちにも共通のテーマ。2019/04/16
hazama
1
ミステリ好きに悪人はいないんだよ。うん。2011/08/12