出版社内容情報
ぼくは野球盲導犬。主人は盲目の大スラッガー、守ってよし、走ってよしの大型新人。プロ野球界は狼狽するばかり。奇想野球小説!
内容説明
盲導犬に先導された天才打者が登場した。横浜大洋ホエールズ在籍田中一郎一塁手。昭和五十四年度、本塁打五十六。打率はなんと四割七分四厘。とくに対巨人戦での活躍はめざましかった。その神技とも称すべき打撃の秘密、そしてこの名選手の謎につつまれた生いたち。一匹の“野球盲導犬”がひそかに語る、珍無類・奇想溢れる物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
18
1990年1月7日読了。あらすじは忘却の彼方。(2024年2月14日入力)1990/01/07
mataasita
3
痛快なアンチ巨人本。盲導犬チビを連れて打って打って打って打ちまくる。自分自身の正義を貫く闘いだ。2018/07/29
さんつきくん
3
盲目の青年が盲導犬をしたがえプロ野球選手になって大活躍する話。序盤は小説の架空的な部分をどうしても「実際どうなんだろう」と考えてしまい間を掴むのに少々、苦心した。盲目は別として、打率4割で、56本塁打って、数字がちと天文学。設定が昭和54年なので、当時の野球事情等が興味深い。主人公田中一郎は横浜大洋ホエールズ所属。って、だけでもう面白い。主人公の個人的コーチ永井さんの現役時代(幻の国民リーグ)、主人公の出生の秘密などが興味深かった。障がい者の社会参加の件に関しては考えさせられた。井上さんの野球愛を感じる。2015/09/28
こば
2
野球をベースに当時の社会に対する作者の考えが散りばめられた作品。感心させられる文章がいくつもあった。2014/01/03
musa standers
2
アンチ巨人、アンチ保守のお話。伊坂幸太郎にもめちゃくちゃすごい記録を作る野球の話があった気がする。それの先駆け?横浜ファンとしては嬉しい。2013/09/21
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- 和書
- 旅の終りに 文春文庫