出版社内容情報
自家製「広辞苑」のつくり方、催眠読書法のすすめ、歩く書斎など書物をめぐる珍説奇想集。読書が三倍愉しくなる、奇策あふれる本
内容説明
読書の十徳、自家製「広辞苑」のつくり方、ゆきつけの本屋をもつこと、歩く書斎、催眠剤としての書物、書物が化けて出る話など、書物とその周辺を語る珍談奇想を集成した。ときにマジメに、かつ与太話ふうに。自在無礙の発想でくりひろげられる、面白さ無類、読書を10倍愉しくさせる、古今に類のない読書エッセイ集である。
目次
十徳
世界に1冊しかない本
余は如何にして蔵書家となりし乎
催眠全集
図書館と線引き法
どこにも売っていない本
図書館ぎらい
読書という名の重労働
アンソロジーは中継駅
背文字の問題
索引で本が化ける
旅行家としての書物
31年前のプログラム〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マサ
1
1978年~1981年、週刊文春に月一で掲載された本に関するエッセイ。時事ネタは当時の世相を感じさせるものの読んでいてそんなに古い感じがしない。著者の膨大な蔵書は有名だが、本に対するあれこれの行動が実例と共に(ユーモラスに)記載されており興味深い。特に、余白への書き込みや自作の索引などは自作のための作業でもあるのだろうが、読書の贅沢な楽しみ方だと思った。2022/11/26
裏竹秋
0
本についての蘊蓄はおもしろいものもある。辞書に書きこむとか本に赤線を引いて表紙の裏に索引をつけるとかは、実践してみたくなった。だが、下ネタは低俗で下品でバッチイ。再販制やISBNなど本にまつはる社会派の論難は、相変らず息苦しい。なにより、時をりひょいと顔を見せる天皇制だの護憲だのの話は井上のもっとも悪い十八番、左翼根性を剥き出しにしてゐる。本にまつはる連載だと思ひきや、突然の「読物としての新憲法」に面喰らふ。しかも改憲論者を非難する材料に使った三大原則なるものは、井上自身が設定した都合のいい論理で呆れる。2023/01/08
ゴリゾウ
0
自家製「広辞苑」のつくり方、催眠読書法のすすめ、歩く書斎など、書物とその周辺を語る珍談奇想。ときにはマジメに、またヨタ話ふうに、自在無縁の発想でひろがる読書エッセイ集。『文庫解説目録』 #3141988/09/01
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