文春新書<br> 巨大アートビジネスの裏側―誰がムンクの「叫び」を96億円で落札したのか

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文春新書
巨大アートビジネスの裏側―誰がムンクの「叫び」を96億円で落札したのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 251p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610792
  • NDC分類 706.7
  • Cコード C0295

出版社内容情報

今、現代アートが熱い。巨大化し続けるアート市場。暴騰する作品は何が違う? セレブが鎬を削る舞台裏を元サザビーズ社長が明かす。巨大化し、グローバル化し続けるアート市場。現代アートに熱い視線が注がれる中、中国、ロシア、中近東など新興国が台頭する一方で、日本は大きな遅れをとっている。

アートは生き馬の目を抜く「肉食系ビジネス」だ。マドンナも、ディカプリオも、ビル・ゲイツも……セレブやビジネス界の大物コレクターがしのぎを削る舞台裏に、華やかなオークションの裏の裏まで知りぬいたサザビーズジャパンの前社長が招待する。

世界の二大オークション会社、サザビーズとクリスティーズ。サザビーズには50億?100億円の絵画を購入できる富裕層のリストがある。プライベートジェットで大富豪に営業をかける一方で、出品作を探す。オークション会社のビジネスチャンスは「3D」。death(死)、divorce(離婚)、debt(負債)だ。贋作やナチスの略奪品ではないか名画を「身体検査」し入念な準備を経て、名画はオークションにかけられる。

2012年、ムンクの「叫び」が当時の史上最高落札価格を更新した。息詰まる一騎打ちの心理戦。明かされなかった買い手の正体は誰だったのか?

駄作買いの日本人が嘲笑された時代もあったが、高騰する作品はどこが違うのだろう。 絵画の世界にも「売れる色」と「売れない色」があり、作家の死後30年たった時に「時の試練」に耐えて古典になれるかどうかが決め手である。アンディ・ウォーホルはほぼ10万ドルで買える作家だったが、2002年頃から評価が急騰、100億円もの値段で落札されるようになった。100億円もの高値を生む作家や作品には恐るべき「共感力」があると著者は指摘する。

「資産の20%はアート」とも言われ、国難やインフレにも強く、富裕層やセレブを虜にしているアート。「アートは人間そのもの」と語る著者が知られざるアートの世界の裏側を明かす。

石坂 泰章[イシザカ ヤスアキ]

内容説明

巨大化し続けるアート市場。アートは生き馬の目を抜く「肉食系ビジネス」だ。大型コレクションを巡る熾烈な競争。価格が高騰する作品は何が違うのか?華麗なるセレブたちがしのぎを削る虚々実々の舞台裏をサザビーズジャパン前社長が明かす。

目次

第1章 息詰まるムンク「叫び」の落札風景
第2章 名画を「身体検査」する―作品が出品されるまで
第3章 価格はどうやって決まるのか?
第4章 資産としてのアート
第5章 アートを買う
第6章 セレブとアートの華麗なる世界
第7章 グローバル化するアート産業

著者等紹介

石坂泰章[イシザカヤスアキ]
1956年、東京都生まれ。(株)AKI ISHIZAKA代表取締役社長。東京藝術大学非常勤講師。2005~14年サザビーズジャパン代表取締役社長。数々の大型取引を手掛ける。1744年創業のサザビーズ本社は、ニューヨーク証券取引所に上場している。80年成蹊大学法学部卒。80~87年三菱商事勤務。87~2005年二十世紀美術の画廊を経営。国公立美術館にクールベからリヒターまで幅広く名作を収め、現代美術の企業コレクションを立ち上げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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