文春新書<br> 情報機関を作る―国際テロから日本を守れ

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文春新書
情報機関を作る―国際テロから日本を守れ

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  • サイズ 新書判/ページ数 255p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610754
  • NDC分類 391.6
  • Cコード C0295

出版社内容情報

猛威をふるう国際テロ組織を抑え込む特効薬はインテリジェンスしかない。情報収集と防諜の極意を元警視総監が明かす!

東京五輪、サミットは大丈夫なのか?

猛威をふるう国際テロ組織を抑え込む特効薬はインテリジェンスしかない。情報収集と防諜の極意を元警視総監が明かす!

テロリストを制圧する秘密兵器……それは「情報」である。
世界で発生するテロは、年間1万件以上にも及ぶ。だが、情報機関が未然に防いだテロ計画は、この数倍にものぼると言われている。
テロリスト摘発のため、情報機関は尾行や監視などあらゆる手段を駆使し、ときにはテロ組織にスパイを潜入させて人的情報(ヒューミント)を収集する。作業はすべて隠密裏に遂行され、成果が華々しく報道されることはまずない。
著者は警察時代、公安・外事畑を長く歩み、テロ組織や外国スパイとの闘いに明け暮れてきた。北朝鮮拉致工作員を追い詰めるために、コードネーム「パンドラ」作戦も指揮した経験をもつ。
本書では、今だからこそ明かせる逸話を豊富に紹介しながら体験的インテリジェンス論が展開される。そして著者は、日本も早急に情報機関を作り、情報収集と防諜の態勢を整えるべしと説く。
東京オリンピックや伊勢志摩サミットを控え、日本にもテロの脅威がしのびよる。中国や北朝鮮、ロシアなどのスパイ行為もいまだに活発におこなわれている。経済スパイ行為も止む気配がない。
「情報」に甘い日本人への警告に満ちた一冊である。

内容説明

日本にしのびよる国際テロ組織の脅威、中国やロシアのスパイの魔手…。国家・国民の安全を守るためには情報機関の創設が不可欠である。では、どんな組織をつくり、秘密情報をどう集めたらいいのか?元警視総監がみずからの体験をもとにインテリジェンスの極意を明かす。

目次

はじめに ヒューミントの現場から
第1章 情報で勝負する
第2章 ヒューミントの工程表
第3章 ヒューミントの同業組合
第4章 歴史を動かした大物スパイ
第5章 防諜体制をいかに築くか
第6章 ヒューミントのための組織と人材

著者等紹介

吉野準[ヨシノジュン]
1934年、北海道生まれ。東京大学経済学部卒業。1960年、警察庁入庁。公安・外事畑を長く歩み、在ユーゴスラビア日本大使館(当時)一等書記官、警視庁公安部外事第一課長、公安総務課長、内閣総理大臣秘書官(中曽根康弘内閣)等を歴任。1991年に警察庁警備局長、1992年に警察庁次長を務めた後、1993年に第79代警視総監。退官後は帝京大学大学院客員教授(危機管理論)、日本相撲協会監事などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

異世界西郷さん

20
日本もテロなどに対応するため、速やかに情報機関を創設しなければならないと提案する一冊。著者は元々、警察で公安や外事関係の部署を担当し、最後は警視総監にまでなった方ということで、今の日本を取り巻く現状やそれを改善するための情報機関のあり方については強い危機意識を持っているように感じます。今まで読んできたいくつかのインテリジェンス系の本の中で一番詳細な記述がなされており、専門的な表現は多いのですが説明が分かりやすく映画や小説、自分の実体験を交えて語られているのであまり構えることなく読み進めることが可能でした。2016/04/29

BLACK無糖好き

11
著者は警視庁公安部で防諜業務にも関与してきた専門家。主要な国で情報機関の無い国は日本だけとの事で情報機関設立の具体的な提言をしている。脆弱な情報セキュリティから、日本はスパイ天国だと世界から見られているという。尤もだが、情報機関もなく大甘な情報管理で日本がどれだけ国益を損なってきたかを、もっと具体的な事例を上げて示すべきかと思われる(拉致被害も最小化できたのでは?)。それでなければ世論も喚起できないし、"専門家が何か言ってるな"で終わってしまう。秘密保護法一つで不毛な二項対立に陥るような国なのだから。 2016/07/24

チェアー

10
当事者による、実務的な提言。情報機関を作ることの是非についてはほとんど議論の余地なく、情報機関がないことがおかしいという論調。亡命者の証言や、ル・カレの小説などを引用しながら、提供者のリクルートの方法やハンドリングの仕方について説く。リクルート前の下調べについての説明は確かにリアル。日本にどんな情報機関が必要なのか、具体論は乏しい。エピソードが多いため、頭でっかちのインテリジェンス本よりは分かりやすい。ただ、特定の思想を持つ人を対象とするであろう日本の情報機関を作ることには私は反対です。2016/07/10

ごんちゃん

9
著者は警察で公安・外事を経験し、警視総監まで勤めたということで期待したが、中身はスパイ概論。小説や映画、実際にあったスパイ事件などの解説は面白い。が、肝心の情報機関を作るとこはざっくりやね。小説や映画を参考にすることを推奨してるのが微笑ましいというか、ちょっと不安に思う。日本の警察、大丈夫か?ま、この人、引退してだいぶ経つから状況は変わってるだろうけど。さて、日本にちゃんとした情報機関ができる日は来るのか?マスコミはまた一方的に反対するんだろうな。2016/08/31

Kazuo

7
著者は、公安・外事畑の元警察官。「国際情報の社会にはギブアンドテイクな交換条件と言う大原則が存在するが、この点をわかっていない人が多い。著名な識者の中にも、情報はアメリカなどからもらったらいいんではないかと主張する人がいる」「警備の要諦の1つは、いかにして全陣営の緊張感を保つかにある。事前警戒を含む長期間、末端の部隊員に緊張を持続させるのは容易なことでは無い」「ハニートラップ対策については絶対に1人にならないことである」。テロ対策には奇手奇策は無く、地道な情報収集・分析が重要であるということ。 2017/05/27

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