文春新書
愚の力

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166607181
  • NDC分類 188.74
  • Cコード C0295

内容説明

法然聖人が提唱し親鸞聖人が実践した「愚者」という生き方は、わたしたちに多くのヒントを与えてくれる。「愚」をキーワードに、西本願寺24代門主が、わかりやすく説く宗祖・親鸞の教え。本書は、まるで末法の時代の人々のように、不安の日々を暮らす現代人にとっての人生の書である。

目次

第1章 不安の時代を生きる―生死の苦海ほとりなし
第2章 私はいただきもの―世々生々の父母・兄弟なり
第3章 人間は死ぬものだ―往き易くして人なし
第4章 親鸞聖人の生き方―悲しきかな愚禿鸞
第5章 末通らぬ者として―おのれが能を思量せよ
第6章 愚者になる―小慈小悲もなき身にて
終章 ダライ・ラマ十四世との対話―仏教とは何か

著者等紹介

大谷光真[オオタニコウシン]
1945年京都府生まれ。東京大学文学部卒業。龍谷大学大学院修士課程修了、東京大学大学院修士課程修了。77年、浄土真宗本願寺派第24代門主へ。(財)全日本仏教会会長を三度務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かず

24
再読の理由は昨今の政府への反論(コロナ対応、検察官定年等)を見聞きし、「愚」「無知」について再考したくなった為。論語に「知らざるを知らざると為す。是れ知るなり」とある。「知りもしない、また、その立場に立っても何もできないであろう者が、批判は旺盛なのはどうなのか」という憤りから。そういう思いから読み始めたのであるが、一転、自己を省みる読書となった。愚者とは「つまらないこと(煩悩)に囚われて、本当に大切なことをしない者」と受け取った。つまらない思いは捨て、阿弥陀仏の本願に沿って生きていこうと思いを新たにした。2020/05/14

ichiro-k

4
今のスピリチュアルブームは他人との関わりがなく、ニセモノと断じています。仏教とは、「一切皆苦(すべては苦)」を前提として世の中を理解し、「苦」の原因は「煩悩」で、「苦滅」を願うことである。この歳になって仏教を少し理解しました(遅)2010/03/07

大道寺

3
西本願寺24代門主の著書。「愚の力」というのは「無知の知」みたいなものなのかなと思った。全てには相関性があって支えあっているという仏教の思想は好きだ。悪人正機という時の悪人というのは誰しも悪人であるということに気づいたところの悪人ということなのかな。2010/01/10

keiトモニ

3
「阿弥陀如来が救うといわれるのは、私がこのままでいけないから救ってくださるのです。」この言葉につきますね。2009/11/28

ホシ

2
前門さまのご著書。心に留めておきたい言葉がたくさん。手の届くところにいつも置いておきたい本。 「まことに知んぬ、悲しきかな愚禿鸞、愛欲の広海に沈没し、名利の太山に迷惑して、定聚の数に入ることを喜ばず、真証の証に近づくことを快しまざることを恥づべし傷むべし」2016/01/13

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