文春新書
漢字の相談室

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166607020
  • NDC分類 821.2
  • Cコード C0295

内容説明

しんにょうの点は一つか二つか、新しい漢字を創作することはできるのか?小学生から戦前の教育を受けた御老人まで、日ごろの疑問に漢字の権威が責任を持ってお答えします。

目次

「馬」や「犬」、「象」「鹿」という漢字は象形文字なのに、同じ動物を表す漢字でも、「猫」や「狐」「狸」ではケモノヘンがついているのはなぜですか?
私の知人の「たかはし」さんは普通の「高橋」ではなく、あまり見かけない字形で書くことになっています。普通に「高橋」と書くと機嫌が悪くなることすらあるのですが、なぜそんな書き方があるのでしょうか?
新常用漢字の試案のなかに「しんにょう」の形を含んだ漢字が三つありますが(「遜」「遡」「謎」)、いずれもしんにょうの点がふたつになっています。これまでの常用漢字では「道」とか「進」のように点がひとつだったのが、これからは点ひとつとふたつが混在することになるのでしょうか。また点がひとつとふたつではどうちがうのですか。どちらかが正しいとかまちがっているとかいえるのでしょうか。
漢字って、いつごろできたものですか?またいま見られる最古の漢字って、どんなものですか?
漢字はなぜ「漢字」というのですか?漢王朝の時代に作られた文字だからそう呼ぶのですか?〔ほか〕

著者等紹介

阿辻哲次[アツジテツジ]
1951(昭和26)年、大阪市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。中国文化史を専攻、主として甲骨文字など古代文字学の知見とパソコン・ワープロ等の現代テクノロジーの媒介としての漢字を研究する。国語審議会第22期委員として、「表外漢字字体表」の作成に従事。現在は文化審議会国語分科会委員として、新常用漢字表の作成に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

有理数

14
漢字の権威がQ&A形式で漢字に関する質問に答えた一冊。「コザト」と「オオザト」の違い、「馬」「犬」とは違って「猫」「狐」にはケモノ偏がついているのはなぜ、……など。阿辻哲次の著者はこれで三冊目だが、ここまで優しめの本ばかりを選んできたからか、既読の内容と重なっているところもあるが、今回も新しい学びがいくつもあった。「コザト」「オオザト」の違いが一番面白かったが、最も画数の多い漢字の話も面白かった。2020/05/17

金監禾重

3
部首はどう生まれ、どう整理され、現在どうなっているか。漢字字典の歴史がおもしろい。一番長い訓読みは、というよくある疑問について、自分の考えが間違っていなかったことが保証されてすっきり(どこかで阿辻先生の文章を読んだか?)。2024/06/11

𝓚𝓸𝓉𝓸

3
おもしろかった!漢字にまつわる色々なQ&A。漢字そのものだけでなく中国の文化などにも触れられていて、もっと興味が沸きました。2014/06/24

てながあしなが

2
漢検前に漢字関連本を読もうと思い読んでみた。なかなか面白かった。専門的な内容までは踏み込まず、もし触れる場合は丁寧に説明してくれるので読み易い。寄せられた疑問については、それが妥当だ、とまでは言わないけど、まあまあ興味深いトピックス。阿辻哲次氏、漢字の研究者だということは知っていたけど、まだ一冊も本を読んでいなかったので、読んでみたい。2017/10/18

ホンスキー

1
もっと軽い内容かと思って買ったが、読んでみたら意外と専門的だった。 漢字について、中国との関わりや、日本の政策との関連性などをふまえて分かりやすく説明してある。2010/07/11

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