内容説明
周辺民族の言語から成り立った日本語。南方系言語と北方系言語にその語源の秘密を探る。
目次
南方系言語―オーストロ・アジア語(北インドネシア語―フィリピン、台湾の地域;西インドネシア語―インドネシア地域;泰語と苗語―原中国語;漢字文化圏)
北方系言語―アルタイ語(ロロ語―チベット・モンゴル語;韓国語とアルタイ語)
終りに―日本人の言語と思考と行動
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉外武男
1
言語のルーツを知っていても生活の役に立つわけではない……けど、正しい日本語だの美しい日本語だのと大した根拠もないタワゴトをぬかす人間がいることは、生活上かなりのストレスになる。本書はアジア圏各地の言語から日本語のもとを辿る壮大なフィールドワークによって、周辺の多民族語が寄り集まりこの国の言語が出来ていった事実を照らし出す。各地方ごとにそれらが独自発展し、さらには中央集権的に共通使用を強いる「標準語」なるものが出来たことを思うと、標準語を根拠にして「日本語の乱れ」などと馬鹿げた台詞は吐けないはずだよなァ。2018/06/26
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