文春新書
花粉症は環境問題である

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  • サイズ 新書判/ページ数 195p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166606191
  • NDC分類 493.14
  • Cコード C0295

内容説明

かつて日本を覆っていた広葉樹林。戦後、国策によってその大部分をスギに代えたのは、環境破壊である。「死の森」の出現、花粉症の蔓延―新しい角度から、花粉症の解決を試みる。

目次

第1章 ぼくの花粉症戦争(黄色い花粉の山へ;減感作療法 ほか)
第2章 花粉症にはなぜ俗説が多いのか(アレルギーの犯人は肥満細胞;無害な花粉になぜ苦しめられるのか ほか)
第3章 花粉症は国家の犯罪(宮本常一と十津川風景;大雨で流されるスギ ほか)
第4章 花粉症は公害だ(スギ花粉は公害だ;裁判所も認めた国の失政 ほか)

著者等紹介

奥野修司[オクノシュウジ]
1948年大阪府生まれ。立命館大学卒業。1978年から南米で日系移民調査。帰国後、フリー・ジャーナリストとして活動。講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞をダブル受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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imagine

5
前半は、自ら花粉症との闘いを振り返り、治癒に関する俗説の数々を検証する。後半ではノンフィクション作家の本領発揮。己を苦しめる花粉症がいかにして発生したかを、詳細な調査と取材で追う。国と林野庁が行った無計画な拡大造林を元凶とし、補助金目当に植林を行った民間にも厳しい目を向ける。花粉が飛ばない森林を再生する手法も提案されており、著者の世直し人度合いに感服。他の作品にも興味が湧いた。2018/03/02

星辺気楽

3
私も花粉症に悩む一人。政府が進めた目先の利益優先の政策の失敗によって国民の多くが被っている被害の実態を、浮き彫りにするとともに加害者である国の責任を取り上げた良書。マスコミはきちっと取り上げたほしい。2016/04/07

Humbaba

2
花粉症はますます猛威を振るうようになっている。そのため、少しでも暮らしやすくするために効果があるかどうかは半信半疑のままにサプリメントなどに手を出すことが多くなる。それらは本来は不要な出費であり、植樹をもう少ししっかりと検討していれば誰も払う必要のなかったコストである。2017/04/12

ニョンブーチョッパー

1
2014/08/11

Masaaki Inoue

0
作者買い。「花粉症」と「森林保全」の情報が半分ずつって感じかな。奥野氏自身が花粉症に苦しんでいるため冷静さを欠いた文体で(ワザとだろうが)書かれています。著者の作品としては鬼っ子的な感じ(笑)。まぁ10年前の発刊ですから今更言うまい・・。元林業関係者としては、森林生態系の話は概ね合ってます。ただこの本に限らずですが、かつて必死に植林した先代は、「子や孫のため」に頑張ったのです。結果が良くないのは認めますが、あまりボロクソに叩くのはどうか勘弁してあげて下さいませ~m(__)m(ちなみに私も超花粉症です)2017/02/25

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